the LOTUS

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コンセプチュアルな3部作をリリースするthe LOTUS。その幕開けとなるミニアルバム『Providence of BIONIC』とは――

2014年に結成され、6月からライブ活動を開始したthe LOTUSが、結成からわずか9か月でミニアルバム3部作を連続リリースすることが決定した。ここから展開される三つの作品が、日々進化を遂げる彼らをより多角的に知る手がかりになるわけだが、まずは、その第1弾となる『Providence of BIONIC』で提示された彼らの音楽、そしてここから始まるthe LOTUSの世界観をその目と耳で存分に確かめていただきたい。不思議な余韻を残すその楽曲の魅力に、きっと引き込まれるはずだ。

◆お互いの人柄やプレイを知ることが曲にも生きてくる(レイ)

――the LOTUS結成のいきさつを教えてください。

レイ:自分と伊織、Rianと翼がそれぞれ知り合いで、それを引き合わせてくれたのがRyutoです。

Ryuto:まだ全員が出会って2年くらいなんですよ。

――バンド始動から9か月でリリースされる今回のミニアルバムの完成度の高さに驚きました。

レイ:バンド始動前に自主でミニアルバム『causality』(2014年6月ZEAL LINK&ライブ会場限定販売)を作ったんですが、その時はお互いをほぼ知らない状態だったんです。その後の半年間の活動を通じてお互い何が得意なのかを知ることができたので、今回の『Providence of BIONIC』は良い仕上がりになったと思います。

Rian:半年間で蓄積したスキルを発揮できたかと思いますね。

――制作はいかがでしたか?


Rian:今回、バンド始動時からやっている「少年」が初めて音源になったんですけど、初めてライブで演奏した時からフレーズも改良されていますし、ライブで育った曲なので、やりやすかったですね。

翼:僕は最初の『causality』の時より、みんなの個性や癖や、こうやればもっとヴォーカルが引き立つんじゃないかということもわかるようになったので、それを生かしました。「VIO-NIX[into the core]」以外はライブでやったことがあるので、ライブで良い感じにアレンジするようにしたのであんまり苦にはなりませんでした。

Rian:「Grace」はレコーディングが終わってからライブでやったけどな。

翼:あ! そうやった!

レイ:…これが、つばっちです。素敵でしょう? 翼がこんなに天然だとは最初わからなかったよね。つばっちが弾くベースはすごく安心感があって、ちゃんと遊ぶ時は遊ぶし、しっかり支える時は支えるし。器用なのか不器用なのかわからないです(笑)。でもそういうのを知ることって、曲にも生きてくると思うんです。お互いの人柄とかプレイとか好きな音楽を知ることで作れたなと実感できました。

Ryuto:『causality』は始動ライブをする前に作っていたんですけど、ライブや活動を通じて、手探りだったthe LOTUSというものがより明確になったし、今回はそれを作品に落とし込めたと思います。色々やってみた中で少しずつ見えて来た。それが一歩前進した作品になったのかなと。

――Ryutoさんの中で、始動時からバンドの方向性は決まっていましたか?

Ryuto:そうですね。最初の段階ではもっとヴィジュアルヴィジュアルしたものを想像していたんです。でも、活動していく中でメジャー感があるものでも合うのかなという発見がありました。前作よりポップな作品になったなとは思います。

伊織:ドラムは『causality』の時に難しいフレーズを取り入れすぎたので、今回はちょっと背伸びをしつつも、これなら、というところでレコーディングができました。『causality』の時はレコーディングがすごく大変だったんです。

全員:(苦笑)

――皆さん苦笑していますが。

レイ:あの頃、大変だったよね。始動ライブ直前に、伊織が練習しすぎて足を痛めてドラムが叩けなくなったりして。

伊織:練習しすぎて、負傷しまして…。始動ライブ本番は足をアイシングして挑みました。

レイ:Ryutoが一番心配してたよね。「伊織、大丈夫?」って言って。優しいです。

◆奥深さと聴きやすさという二面性を持たせた(Rian)

――今回のタイトル『Providence of BIONIC』とはどういう意味合いなのでしょうか。

レイ:「Providenceの目」という三角形があるんですが、あれは三つのもので成り立っていることを表す図形なんです。三つで人を形成するものって何だろうと考えたときに、三つのテーマを決めて作品を作ったら面白いんじゃないかということになって。タイトルは「Providenceの目」から拝借して『Providence of 〇〇』にしたんです。

――「Providence」シリーズ3部作の第1作目となる「BIONIC」とは?

レイ:意味づけとしてはバイオテクノロジーとか、バイオハザードとか、生物兵器っぽい雰囲気のバイオという言葉から付けました。直訳すると「生体工学」ですが、テーマは「命」です。3部作それぞれに漢字一文字のテーマがあって、1作目が「命」(BIONIC)、2作目が「神」(JESUS)、3作目も漢字一文字のテーマを決めています。

――「少年」の中に〈JESUS〉という歌詞が出てきますが、3部作は歌詞でもリンクさせているんですか?

レイ:はい。「Providence」シリーズは4曲入りのアルバムが3枚で構成されていますが、三つで成り立っていることを表したかったので、それぞれに「命」、「神」、もう一つまだ発表になっていないテーマの言葉が〈命が終わるまで〉、〈Life〉、〈神〉や〈Jesus〉という言葉で入っています。

――まだ発表になっていない、もう一つの言葉を探すのも楽しそうですね。


Rian:今回は、そういうのを探しながら奥深く聴くのが好きな人も、サラッと聴くのが好きな人も楽しめるように、奥深さと聴きやすさという二面性を持たせた曲にしました

レイ:最初に「三つ同時に出したい」という案を出したのがRyutoで、そのためにはどうしたらいいかというアイディアを出したのが自分です。とはいえ、いきなり三つっていうのがさすがですよね(笑)。

Ryuto:バンドのいろんな面を見せたかったんです。暗い曲も、明るい曲も、激しい曲も、ポップな曲もあるということを最初に提示したかった。それらを結びつけるためにどうしたらいいかを考えたときに3部作にすれば面白味もあるし、いろんな曲を提示できるんじゃないかと思ったんです。

◆the LOTUSの音楽はこれだけじゃない、ということで3部作です(Ryuto)

――結成からこれだけの短期間で、いきなり3部作を展開するというのはかなり大変だったのでは。

レイ:実は今それを思い知っているところです(笑)。

Rian:曲自体は去年の秋頃にはできていたし、作曲の段階ではそこまで大変ではなかったんですけど、その後のアレンジやレコーディングが結構大変で。

Ryuto:永遠に作り続けているような気がしています。一生終わらないんじゃないかって思うくらい(笑)。今後も3部作をやるかは謎ですね…。でも今回の『Providence of BIONIC』はテーマに当てはめやすかったので一番作りやすかったですよ。

レイ:3部作の中で選曲も一番早く決まったし、イメージが固まるのも早かったし。完成形の予想もみんなでできましたからね。

――楽曲はデモの段階から大きく変わったりしましたか?

Rian:最初のデモからは変わったかもしれないですけど、基本的にはメインの部分は変わっていないですね。

Ryuto:アレンジで音が増えたりしたくらいで、世界観がガラッと変わったということはないです。


伊織:僕は「VIO-NIX[into the core]」のAメロで苦労しました。他は意外とサラッといきましたけど、それでも他のバンドさんに比べると大変だと思います。『causality』ですごく鍛えられたので、それを経ての『Providence of BIONIC』ですね。

――今回、エレクトリック色が強い曲が集められていますが。

Ryuto:はい。でもthe LOTUSの音楽はこれだけじゃない、ということで3部作なんです。

レイ:今回はデジタルな感じですけど2枚目はゴシックな感じです。

Rian:逆にデジタルなところが多い分、僕が作った「Grace」はデジタル感を抑えて、裏に入れるシンセの音は抑えています。その分難しくなるんですけど、僕らは5人のバンドなのでその音を生かしたいなと。

◆ライブの中で徐々に成長させていく(翼)

――ところで、レイさんは歌声と話し声の印象が全く違いますね。

レイ:そうなんです。最近BORNの猟牙さん(Vo)にも「レイ君て、話し声が低いよね。この曲、レイ君が歌ってるの?」って言われたくらい。

Rian:あ、実は歌ってないんです。影武者が二人いて、今日いるのはインタビュー用のレイです。

全員:(笑)

レイ:このままの声で、楽曲の音の高さで歌うとすごく野太くなるから、『Providence of BIONIC』の音の雰囲気に合わないんですよね。でも無理をしているわけでもなくてリラックスして歌っています。「VIO-NIX[into the core]」や「少年」に比べると「Grace」は音が低いから。声に厚みが増しているかもしれません。生のバンドの音圧がすごく主張されている曲は芯を出して、他のデジタルなサウンドが鳴っているときはそっと歌を乗せたほうが良いんじゃないかと。色々試行錯誤して、こういう歌い方に落ち着きました。


Rian:レイの声は、オペラ歌手の人が普段話す声はすごく可愛いのに、歌うと太くなるのに似ていますね。歌声と話し声は別物だと思うので。

レイ:ライブでMCになると、初めてthe LOTUSを観るお客さんはザワッとしますね。歌だけ聴いてインストアイベントに来てくれた人も、話すとザワっとします(笑)。

――the LOTUSのレコーディングはどんな風に行われるんですか?

レイ:歌録りの時が一番ワイワイしますね。みんな集まるので。

Rian:歌録りは必ず原曲者が付き添うんです。原曲者もエンジニアさんもいて盛り上がります。楽器隊は各々が作業したものを途中で一度合わせて、そこからまた各々に戻して、最後にもう一度合わせる感じです。

伊織:ドラムは一人孤独に作業しています…。

Rian:みんなバラバラに作業しているから、伊織だけじゃなく僕らも孤独なんですけどね(笑)。でも僕は一人が好きなので、そっちの方がいいです。

Ryuto:今の時代だからこそ自宅で一人で制作ができますけど、僕がバンドを始めた頃はみんなでスタジオに行ってやっていましたからね。こういう風に、みんながやりたいときにできるっていうのはすごく良いと思います。

Rian:そうですね。ただ、この方法には良いところと悪いところがあって。レコーディングしていく内に色々アイディアが出てきて、どんどん詰め込みたくなるんですよね。なのですごく時間がかかります。

Ryuto:制限がない分、どこをゴールにしたらいいのかわからなくなるんですよね。昔はスタジオの時間が決まっていて、そこで時間内に最高のものを出し切るっていうのが基本だったんですけど、今は納得いくところまでできちゃいますから。

Rian:考えすぎるとダメだと思うんですけど、終わった後も「ああすれば良かった」って思えるくらい考える時間がありますからね。ちなみに、今回の1作目を作り終わってから、2作目のアレンジをし直した部分があります。でも、1作目の反省点を踏まえているから、2作目の方がさらに良い作品になっていると思いますし、2枚目より3枚目の方が良くなると思う。日々進化しています。

――Rianさん以外の方も1作目ができてから2作目を変えましたか?

伊織:僕は変えないですね。最初のままです。

Ryuto:僕は楽曲によってですけど、基本的には最初に決まったものでそのまま行きたい派です。終着点が見えなくなりそうで。

Rian:終着点はないっすよ。一応締め切りがあるので、それを過ぎたら後はライブの中で変えていきます。他の人には影響が出ない範囲でブラッシュアップして。でも、やっているうちにコーラスが入っていないところにコーラスを入れてみたりし始めるんですけどね。例えばライブの時、「少年」で、僕は自分が気持ちいいところに勝手にコーラスを入れていたんです。原曲にも入っていると思って歌っていたら実は入っていなかったという…。

レイ:最近曲を聴くとRianのコーラスが鳴っているよう気がして、もうそれありきにしか聴こえないんです。むしろライブ中にやらないと「なんでやらないんだよ」「なんで間違えてるんだよ」と思うくらい(笑)。

Rian:僕的にはCDと同じじゃつまらないと思うし、そのライブならではの面白さがあるといいなと思うので、良くなる方向で変えていけたらと思ってます。

翼:ライブの中で徐々に成長させていく感じですね。

◆「Providence」シリーズを通してどんどん成長していきたい(伊織)

――どんどん進化していくthe LOTUSのライブが気になります。

翼:「【DERR:ZELD】」も、ライブパフォーマンスは持ち曲の中で一番激しい曲だし、さらに毎回少しずつ変えていっているので、そういうところを楽しんでもらえるんじゃないかと思います。

レイ:つばっちがピョンピョン飛ぶんですよ。

翼:飛ばずにいられなくて(笑)。サイドステップしたりして、動きすぎだから動くなって言われたり(笑)。

レイ:「そこ飛ぶとこじゃないんじゃないか」というとこもピョンピョンしてるんですよね。でもそれも、つばっちならいいかなって(笑)。「【DERR:ZELD】」は、つばっちが思わず飛びたくなる曲、というイメージで聴いてみてください。今回の4曲はとっつきやすさ、聴きやすさを重点的に考えて、わかりやすくしています。ライブを観た人が、何か楽しかったなって思ってもらえるステージングができるような曲にしました。


――ライブといえば、先日RianさんがTwitterで「次は13日さいたま新都心HEVEN’S ROCK VJ-3で待ってるよ!! VIO-NIX[into the core]もやるからタオル持ってきてねー」と呟いていましたね。

Rian:「VIO-NIX[into the core]」でタオルを使うので持って来て&買ってねという心の叫びを呟いてみました。「違うバンドのタオルじゃないよね…?」っていう(笑)。これまでthe LOTUSの曲はタオルを使っていなかったんですけど、これを機に買っていただいて…。

全員:(笑)

Rian:そういう景色がみたいなと。素敵な曲とタオルがあるよと。

――ライブもタオルも楽しみです。とは言えタオルの話で終わってしまうのも…。

Ryuto:じゃあ、感動的な一言で締めましょう!

レイ:僕からは、「the LOTUSの世界へようこそ」この一言に尽きます。楽しい、幻想的な世界に連れて行きます。

翼:ライブは動きも演奏も毎回進化していっているので、そこを楽しんでもらえたらと思います。

Rian:4月にはPSの大きなイベント(PS COMPANY PRESENTS『攻撃ハ最大ノ防御ナリ。』)も決まっていて、僕らも色々調整しているのでライブを楽しみに来てもらえればと思います。たくさんの人に知ってもらえるきっかけになると思うので、ぜひ来てください。八王子で待っています。

Ryuto:やっと全国の人に届けられる作品ができたので、ぜひ手に取ってもらって、ライブに来て楽しんでもらいたいなと思っています。

伊織:3か月連続リリースする「Providence」シリーズを通して、僕らの楽曲も、ライブも、ヴィジュアルもどんどん成長していきたいと思うので、ぜひCDを聴いて、ライブを観て、感じ取ってもらえたらと思っています。

(文・後藤るつ子)

the LOTUS

<プロフィール>

2014年、Ryuto(G)を中心に、レイ(Vo)、Rian(G)、翼(B)、伊織(Dr)の5人により結成。“高貴な世界観”を貫き通す王道ヴィジュアル系ロックの頂点を目指し、2014年6月よりライブ活動開始。2015年4月からPS COMPANY所属後初となる、「Providenceの目」をテーマにした3部作ミニアルバムの3か月連続リリースが決定している。


【CDデータ】

初回限定盤
【CD+DVD】
PSIS-10021
¥2,500+税

通常盤
【CD】
PSIS-10022
¥2,148+税


『Providence of BIONIC』
2015年4月8日(水)発売
(nouveau parfum)


初回限定盤
【CD+DVD】
PSIS-10023
¥2,500+税

通常盤
【CD】
PSIS-10024
¥2,148+税


『Providence of JESUS』
2015年5月13日(水)発売
(nouveau parfum)

【ライブ情報】
the LOTUS 1st ONEMAN LIVE
『大東京イルミナティ』
2015年8月28日(金) 新宿ReNY
[OPEN/START] 18:30/19:00
[料金]立見¥3,780(税込)/DRINK代別 ※3歳以上チケット必要
[一般発売日] 2015/7/11(土)
INFO.DISK GARAGE 050-5533-0888(平日12時~19時)