特集-Special Feature-

――なるほど。今回の作品制作はスムーズでしたか?

清春:比較的スムーズだったと思う。カップリングの『NEW ROSE』なんかは、人時君はベースを一回しか弾いてないくらい。

人時:個人的なプレイとして、出し引きがうまくいったと思います。

――今までにはない試み、こだわった点などありました?

清春:こだわったのは、『アロン』の曲末のアンセム。レコード会社のスタッフの人に男女問わず沢山きてもらって歌を入れてもらった。僕と人時君、(ギターの)K-A-Z君も歌って、K-A-Z君の息子さんの声も入ってる。歌は全体的にキーが高くて意外と大変でしたね。でも最近は歪ませながら高いキーをシャウトしながら歌えるようになってきました。曲はエレクトロニカとか同期の部分は入ってるけど、いい意味で青臭い。大人になり過ぎない感じを目指して。僕ら的に新しいアプローチをして、「いい曲ですね」と言われるもの、アルバムまでの時間をつなぐものを作るため、僕らは常にチャレンジャーでいたいです。それも黒夢らしさのひとつ。

――“アロン=alone”とのことですが、タイトル・曲中共に、「alone」ではなく「アロン」という表記にはこだわりが?

人時:可愛いですよね。

――たしかにとっても可愛いです(笑)。打って変ってc/wはthe damnedの「New Rose」のカヴァーですが、今回パンクの名曲をセレクトした理由を教えてください。

人時:過去に黒夢でカヴァーしてました。そういうのもあってだと思います。

清春:単純に遠い過去のツアーで演奏してたから。『アロン』と同じ様に、今現在の復活した黒夢での新しいアプローチでレコーディングしたかった。

――バンドとしてのTHE DAMNEDに何か思い入れは?

清春:SEX PISTOLSやTHE CLASHと同時期に活動しながら、パンクなのにメイクをしてたTHE DAMNEDと98年頃の黒夢はなんとなく似ている部分ある気もしてた。

――パンクソングを選んだのは、黒夢の今後の方向性を示していると解釈して良いのでしょうか? それとも「今」やりたい曲だったから?

清春:いや、特に今後の方向性を示すということでは無いです。

――「New Rose」のアレンジャーは、清春さんのソロ、復活後のサッズでもおなじみの三代堅さんですよね。三代堅さんと組んだことでどんな「New Rose」にしたいと考えましたか?

人時:エレクトニカと融合が今回のメインかと。

清春:以前演奏していた『NEW ROSE』は、とてつもなくテンポが速いバージョンだったけど『アロン』同様、三代さんとのアレンジによってデジタルな要素を入れて新しいアプローチにしたかった。

◆黒夢の復活に相応しいニューアルバムを作りたい(黒夢)

――4月30日Zepp Nagoyaで「DAY OF LIGHT」を終えて、仙台・名古屋・大阪と続くわけですが、こんなツアーになりそう、という予感はありますか?

清春:ライヴハウスでの音の出方や機材のトラブルとか、少しやりにくかったこともあったけど、活動休止をしたハートランド以来約12年振りの名古屋のライヴだったので、単純に楽しめたと思う。今は震災の後で世間ではチャリティーライヴなどが多い状況だけど、黒夢やるのであればいつもと同じ様にやれる内に普通にライヴをやりたい。

人時:代々木からの再始動となったメニューが中心ですがやはり今、やろうとしていることを存分に出したライヴにしたいです。

――ライヴハウスならではの演出やセットリストのこだわりはありますか?

清春:特にこだわって違うことはありません。ただ、一回一回のライヴでセットリストも少しずつ変えていきたい。昔演奏していた曲でしばらくやっていなかった曲もやれたら。代々木のライヴもそうだけど、観に来た人達をびっくりさせるセットリストだったり、パフォーマンスをできたらいいと思う。

――最後に、黒夢にとって音源とライヴはそれぞれどんな役割を担っているか教えてください。

清春:以前は音源とライヴは別って考えてたけど最近は出来るだけ同等にしていきたいのでその2つの役割もこれから変わっていくんじゃないかな。とりあえずは誰も真似出来ないようなある意味「これ日本ではまだ早い」って言われるような黒夢の復活に相応しいニューアルバムを作りたいです。

(文・後藤るつ子)

黒夢

<プロフィール>

清春(Vo)と人時(B)の2人からなるロックバンド。1994年2月にシングル「for dear」でメジャーデビュー。1999年1月、人気絶頂のさなか無期限活動休止を発表。2009年1月に日本武道館にて解散ライヴを開催し活動に一旦終止符を打つも、翌2010年1月に再始動を発表。2011年2月にシングル「ミザリー」をリリースしたほか、同月に国立代々木競技場第一体育館にて復活ライヴを行った。先の震災を受け、「日々の中で少しでも光を感じられるきっかけのひとつになれば」という想いから、仙台・名古屋・大阪「DAY OF LIGHT」公演の開催が発表されている。

■オフィシャルサイト
http://kuroyume.jp/


【リリース情報】

TYPE A
【CD+DVD】
¥1,890

TYPE B
【CD+DVD】
¥1,890

TYPE C
【CD】
¥1,260

『アロン』
2011.05.25発売
(avex trax)
黒夢、完全復活後2枚目となるシングルは秀逸な歌詞が織りなすタイトル曲と、c/wにthe damnedの「New Rose」を収録したドラマティックな1枚。

【収録予定曲】
<CD>
[TYPE A、B]
01. アロン
02. アロン(THE LOWBROWS remix)
[TYPE C]
01. アロン
02. New Rose

<DVD・特典>
[TYPE A]
・アロン(Music Video D.O.L Ver.)
・アロン(Music Video Making)
[TYPE B]
・Document of 黒夢 2011.1.29 & 2.26