SuG

SuGインタビュー

コンセプチュアルなアルバムを作り続けるSuGの次なるテーマは “海賊の船上遊園地”!海賊・SuGたちが作り上げたアトラクションの数々を体感せよ!

いつものSuGとは一味違う、ダークなトーンの衣装と物々しい装飾。1stアルバムに引き続き、コンセプチュアルなアルバムを作り上げた彼らが掲げる今回のテーマは“海賊の船上遊園地”! そこで突きつけられるのは「―死ヌ気デ生キル、準備ハ良イカ?―」というメッセージ。曲はアトラクション、歌詞カードはマップ。SuGが作り上げた音とヴィジュアルの船上遊園地『Thrill Ride Pirates』へようこそ――。

★SuGにとってアルバムは一番大事だし一番聴いてほしい(武瑠)

――3月9日“SuGの日”にリリースされるアルバム『Thrill Ride Pirates』。まずはこのアルバムのテーマについて教えてください。

武瑠:毎回、アルバムにはテーマを持たせるんですけど、今回のテーマは“海賊の船上遊園地”です。遊園地のふりをして生きる気力のない子供たちをさらって行ってしまうというストーリーで、「Thrill Ride Pirates」はその船上遊園地の名前です。

――「―死ヌ気デ生キル、準備ハ良イカ?―」という言葉が印象的ですがこれは?

武瑠:さらった子供たちに船上のアトラクションを回らせて、その子供たちが最後に「生きたい」と思ったら元の世界に戻れるんです。でもそう思わない子供たちは骨や人形にされちゃう。写真に写っているブラックキューピーは船長の趣味でインテリアにされちゃった子供たちなんです。

――まさかそんな怖い話とは…今回のアルバムはそのテーマを元に全曲を作ったんですか?

武瑠:はい。まずアルバムのタイトルやテーマという全体像があって、そこにメンバーそれぞれがアトラクションである曲を持ってこようと。

――今回“アトラクション”という言葉にふさわしく、楽曲がかなり多彩ですよね。

shinpei:いろんなジャンルを一枚で楽しめる自由さを感じてもらえると思います。

――おススメの楽曲は?

shinpei:悩みますね。全部の曲が際立っているのでどの曲もお勧めなんですが…シングル曲の「Crazy Bunny Coaster」はみんなが思うポップで明るくてキャッチ―なSuGそのものだと思うので、バンドを知るための入口としてわかりやすいんじゃないかな。

武瑠:曲は(ジャンルが)バラバラすぎるので、アルバムだからこそ全体を楽しんでほしいです。例えば歌詞カードは遊園地のマップになっていて、曲順通りにアトラクションを回るように配置されていたり、ジャケットのデザインや映像、デザインからも読み解ける話がいっぱいあるので、一つ一つ見ていくことでより深くコンセプトやストーリーがわかると思います。SuGにとってアルバムは一番大事だし一番聴いてほしい。あと、「mad$hip」のPVはアルバムの世界観がわかるので絶対観てほしいです。

Chiyu:全部がアトラクションの曲になっているので、ジェットコースターとかジャングルっぽいとか、曲を聴いて、このアトラクション何だろうって考えてみても楽しいかも。

yuji:歌詞カード見たらわかっちゃうけどね(笑)

Chiyu:まぁね(笑)。あとはこういうインタビューを読んでもらってより深くアルバムを知ってもらえると良いなと思います。

★自分的にはドラムでメジャーデビューした!っていうのがすごく嬉しくて(yuji)

yuji:僕のおススメは結構ピンポイントなんですけど、7曲目の「Pimp My Cars」のドラムです。打ち込みと生のドラムが重なっているんですけど、生の部分は全部僕がたたいているので。

――ギタリストなのになぜ!?

yuji:ドラムが好きっていうのと…

全員:(笑)

yuji:インタビューでこういう反応を期待して。

全員:(爆笑)

shinpei:ネタになるかなっていう(笑)

yuji:自分的にはドラムでメジャーデビューした!っていうのがすごく嬉しくて(笑)

全員:(笑)

shinpei:(yujiは)本当にドラムが好きで、作ってくる曲も全てフレーズの指定があるしすごく細かいんです。ドラマー以外の人が作ると現実にはたたけない曲になったりするんですけど実際にたたける構成になっているし。

――本当に好きなんですね!

yuji:自分がたたいているところを聴いてもらえたら嬉しいです。

――masatoさんは?

masato:僕は「Extreme fall」。このアルバムの中で一番激しい曲なんですけど、イメージとしてはフリーフォールとみたいなアトラクションですね。上がって行って一気に落とされて、すごいスピードで進む、そのスピード感を追求しました。ライヴでもすごく激しい感じになると思うので、ぜひ暴れてもらえたらなと思います。

――今回何か新しい挑戦をしました?

Chiyu:レコーディングでは基本的にあまり指で弾かないんですけど、曲が一番活きる奏法にしたくて、今回あえて指で弾くことを選択しました。結果としては満足です。本当は竿(ベース)も変えたかったんですけど時間的に適わず…フレットレスベースとかもっと柔らかい音が出る楽器を試したかったんですけど、それはまた次回ということで。

shinpei:フレットレスいっちゃうんすか?

Chiyu:すごい難しいっていうのはわかってたんで手を出してなかったんですけど、ニュアンスとかうまく出したいという気持ちが増してきたので。がんばりたいなと。

★いかにも高そうな服をリメイクでボロボロにしてしまってるんですよね(Chiyu)

武瑠:コンセプトは今回一曲一曲よりも全体をいつもよりこだわったかなと思います。曲順一つとってもすごく重要になってくるので。その中でコンセプトを表現するのが一番大変でした。レコーディングが終わってもデザイン物が今までで一番締め切りギリギリだったり。コンセプチュアルアルバムを作る上でそういうのを覚悟しないと、と思っていたんですけど思った以上でしたね。

――今回の衣装は、今までのSuGとは一味違う感じですね。

武瑠:みんなのアウター、自分が買ってきたんですよ。

――武瑠さんのスタイリング!?

yuji:スタイリング料もらっても良いくらいだよな(笑)

武瑠:実は上乗せしてたんだよ…嘘だけど(笑)。茶色とか黒にエメラルドグリーンと紫でアクセントを入れるっていう色のイメージも明確だったので、買ってきたアウターを衣装さんにリメイクしてもらいました。実はこれ、金額的に結構やばいんですよ(笑)

Chiyu:自分の衣装はジャケットなんですけど、結構高いんです。

武瑠:見た感じで高いってわかるよね!

Chiyu:見ただけで「手出されへんやろな」ってわかるくらいいかにも高そうな服なんですけど、それをリメイクでボロボロにしてしまってるんですよね(笑)

武瑠:「あぁ~そんな(ズタボロに)する~」って思ってました(笑)「じゃあ腕のとこほしかったなー」って。

Chiyu:最初「腕だけちょうだい」って言われてたんですけど、さすがに腕はちょっとなと思って(笑)…まぁおかげでカッコいいのができました(笑)

――ちなみにココだけの話、一番高かったのは誰の衣装なんですか?

武瑠:えーと……Chiyuくんですね。ジャケットだけで本当は12万くらいなんで。SALEで安くなってますけど。

Chiyu:ボロボロにしちゃったけどね!(笑)

武瑠:ボロボロにしちゃったね…「あぁぁぁ」って思ってた。「切れっぱしほしいな」って(笑)。めちゃくちゃ良い生地だもん。パリコレまで行ったブランドのなんですよ! 俺的にはこのパーカー(yuji着用)、が一番好きなんですけどね。

yuji:へ~…

武瑠:これも本当の金額は7万とか8万とか…

yuji:えっ! そんなにすんの!?

武瑠:だってこのデザイナー、海外のすごい服飾の学校を首席で卒業してる人だからね?

yuji:…そうなんだ…

――これはズタボロにはしなかったんですか。

yuji:そうですね、もともとズタボロなデザインだったので…大切に…

全員:(笑)

――今回のスタイリングで心掛けたことはありますか?

武瑠:海賊って言ってみたものの実際海賊ってよくわからないんですよ(笑)。でもとりあえず自分がこれはやめようと思ったのが、あの超わかりやすい帽子! あれでもう全体がぶっ壊れちゃう。伝わりづらいかもしれないけど自分の思う海賊をやりたかった。自分がイメージするリアルな現代の海賊はこういう衣装を着ていてほしかったんです。

――3月9日は「第四回 気まぐれSuG感謝祭Thank you&S××k you EpisodeⅣ~海賊コスプレ限定GIG~」が開催されますが、ご自身たちの衣装は決まりました?

yuji:海賊のコスプレをしてると入れますってイベントなんですけど、自分たちはどうするかまだ決めてないんですよね。SuGって結構自分に甘いんで(笑)

★A型とO型、その中にフリーダムなB型が一人野放しになっているんです(shinpei)

――ところで、みなさんはお互いをどんな性格だと思ってます? 曲に性格は出てますか?

shinpei:曲で出るのは雰囲気ですかね。その人のバックボーンは見えますけど。

Yuji:まぁたんはデモで絶対フルコーラス作ってくるじゃない? ワンコーラスで良いのに。そのこだわりがA型っぽいなと思う(笑)

masato:とりあえず録っておこうかなー、と(笑)

――じゃあそれ以外の、例えばツアー中に感じる性格の違いは?

yuji:SuGの周りってスタッフとかメンバーも含めてO型が多いんですけど、そういう大雑把なところがないとSuGって成り立たないんじゃないかなと。

全員:(笑)

shinpei:作品とか音楽以外のところは結構みんな大雑把だよね。

yuji:でもO型って、ちゃんとした方が良いとこはちゃんとしてるイメージ。

武瑠:確かに俺、なんでこんなに細かくなれるんだろうと思うもん。普段の反動かな…

masato:A型としてはこの流れに任せておこう、という時と、ちょっと怖いなっていう時がありますね(笑)

yuji:俺、A型ってどうでも良いとこ細かくて、ちゃんとしないところで抜けてるイメージなんだけど。

masato:それ人によると思うけどね(笑)

Chiyu:今、AとOの話しかしてないけど、彼(yuji)B型ですからね。

全員:(笑)

Shinpei:SuGはA型とO型、その中にフリーダムなB型が一人野放しになっているんです。

武瑠:そうなるとキャラが粒立ちしますね。

Chiyu:ここでか(笑)

★地方ではライヴ感をしっかり見せて、ファイナルではショーとして見せたい(masato)

――次のアルバムに向けたプランは決まっていますか?

武瑠:実は去年3月位のインタビューで「海賊やりたい」って言ってるんですよ。本当に実現しちゃったので、今は具体的には言えませんが、プランはもうあります。

――では答えは来年の今頃教えていただくことにします(笑)。ところで先日5thシングル「Crasy Bunny Coaster」がオリコン3位を獲得したということで、マニフェストのハグを実行したそうですが、今年の個人的なマニフェストを教えていただけますか?

shinpei:最近曲を書くことに慣れてきたので、どんどん書いていきたいなと。SuGは曲の出し方が他のバンドと違って、一つのコンセプトに対してメンバー5人が曲を書いてその中でプレゼンをして勝ち残ったものじゃないと世の中に出ないんです。良い曲を書いて自分の曲を聴いてもらいたいですね。

武瑠:俺はとりあえずアルバムの小説を早く書き終わって次に進みたいです。

yuji:僕はバストアップですね。

――バストアップ(笑)?

yuji:筋トレしようと。目標はCカップです。今Bの後半らしいんですけどね。

shinpei:来年はD?

yuji:いやいや(笑)

Chiyu:俺、腹筋割りたいんだよね。あと握力も上げたい。今60位だと思うんですけどベース弾くときにも必要なんで。いくつ目指そうかな。

Shinpei:100! 100!

Chiyu:100はいらん(笑)! 80! 腹筋はいつ脱いでも良いようにする!

――masatoさんは何にしましょう?

masato:今年メジャーデビュー2年目なんですけど、最初の年はいろんな環境の変化についていくことに時間を使ったので2年目はいろいろ知識を付ける年にしたいなと。

yuji:マニフェストとか目標って目に見えないと分かんないじゃん。そういうのにしようよ。例えばさー…漢検とか。

masato:漢検!?

Shinpei:簿記とかね。

masato:ボキ…? 簿記が何なのかよくわかってないんだけど…じゃあ簿記的な感じで…

Chiyu:簿記的な資格ってなんだよ(笑)!

shinpei:超簡単にいえばお金の計算とかなんだけどね。家に本あるからあげるよ。

masato:じゃあ、世の中のお金の流れに詳しくなる。

Chiyu:広くなった(笑)! 日経新聞毎日読むんだよ。

(その後、数分にわたり「簿記とは何か」「いかにして知識をつけるか」について5人がアツいトークを展開)

――…というわけで、masatoさんの今年のマニフェストは、「簿記の知識をつける」「日経新聞を読む」ということでよろしいですか?

Chiyu:堅いなぁ(笑)。何か資格を取るにしたら? 今美容師免許持ってるからもう一個。

――では“何かの資格を取る”ということで(笑)。みなさんのマニフェストが決定したところで、最後に4月から始まる【SuG TOUR 2011「TRiP~welcome to Thrill Ride Pirates~」】の抱負をお願いします。

shinpei:今回のツアーは過去最長の全12か所なので体調管理をしっかりしてコンディションを整えた上で良いライヴをしたいと思います。みなさんにはアルバムの曲をしっかり聴いてきてほしいですね。

武瑠:今回行けるところも増えるので、一年ぶりのツアーを待っていてくれたみんなの熱量にも期待しつつ、ホールではアルバムの世界観を少しでも忠実に出せるようがんばります。

yuji:ライヴが終わった後に悔いが残らないようなライヴができたらと思います。

Chiyu:このアルバム以前に良い曲がたくさんあるのでそれをセットリストにどう当てはめていくかっていうのはすごく難しいところです。セットリストは毎回変わると思うので楽しみにしてほしいです。

masato:バンドとしては最長のツアーの中でアルバムの曲たちもどんどん進化していくと思います。地方ではライヴ感をしっかり見せて、ファイナルではショーとして見せたい。そのためにも一本一本良いライヴになるようやっていきたいです。ツアー1か所とファイナルを見れば、このアルバムをライヴまでしっかり楽しんでもらえるんじゃないかな。

(文・後藤るつ子)


SuG

<プロフィール>

2006年に結成した、武瑠(Vo)、masato(G)、yuji(G)、Chiyu(B)、shinpei(Dr)による5人組バンド。作曲はメンバー全員が行い、作詞とそれに基づいた世界観、PV、衣装等のアートワーク全般を武瑠が担当。武瑠はその独自のセンスからファッションアイコンとしての人気も高く注目を集めている。2010年メジャーデビュー。オリコン上位にチャートインを続け、2011年1月リリースの5thシングル「Crazy Bunny Coaster」はオリコンウィークリーランキング初登場3位を飾るなど、SuGの動きに注目が集まる。

■オフィシャルサイト
http://www.pscompany.co.jp/sug/

【リリース情報】


3939セット限定 SPECIAL BOX
(CD+DVD+“武瑠デザイン”SuG特製トレーディングカードホルダー付きBOX仕様)
¥5,800

初回生産限定盤
(CD+DVD
+PHOTOBOOK)
¥3,900

通常盤
(CD)
¥3,009

『Thrill Ride Pirates』
2011.03.09発売
(ポニーキャニオン)

SuGがメジャー2ndアルバムに掲げたテーマは「海賊たちの船上遊園地」! 多彩なアトラクション満載のコンセプトアルバム!
【収録予定曲】
<CD>
01.welcomeⅡ
02.mad$hip
03.R.P.G.~Rockin’ Playing Game
04.Crazy Bunny Coaster
05.funky Idiot
06.Fast Food Hunters
07.Pimp My Cars
08.Extreme fall
09.無条件幸福論<album version>

10.「口約束(くちづけ)」
11.TRiPbeats
12.小悪魔Sparkling
13.Ultra Spin Tea Party

14.Rocket World
15.scramble我が道
16.美空(※通常盤のみ収録)

<DVD>
※DVDトータルタイム60分以上収録予定
3939セット限定 SPECIAL BOX
★アルバム・リード楽曲「welcomeⅡmad$hip」VIDEO CLIP
★昨年10月に行なわれた台湾TheWALLでの初ワンマン・ライヴより9曲収録予定
★ 台湾密着映像
[特製トレーディングカードホルダー]
過去のトレカが収納できる“武瑠デザイン”SuG特製トレーディングカードホルダー
[仕様]
トールケース(アナザー・ジャケット)、3方背BOX

初回生産限定盤
★ アルバム・リード楽曲「welcomeⅡmad$hip」VIDEO CLIP
C.C.Lemon Hallワンマンライヴ全12曲60分以上。C.C.Lemonホール当日にスクリーン上映されたSparkling Hot Shotも収録