待望の1stアルバム『Baby who wanders』をリリースしたDECAYS。Dieと樫山 圭、そして個性豊かなメンバーたちによって生み出された彼らの最新作をフィーチャー!
DIR EN GREYのギタリストであるDieと、MOON CHILDのドラマーである樫山 圭によるプロジェクトユニット「DECAYS」。これまでにTHE NOVEMBERSの小林祐介(Vo&G)やG.Terrence(B&Vo)らと活動を展開してきた彼らが、今年4月から共にライブ活動を展開してきた中村 中(Vo&G)、Ayasa(Violin)、寺沢 リョータ(B)、そして前回に引き続きチドニー(☆)と共に初のアルバムにしてメジャーデビュー作品となる『Baby who wanders』を完成させた。DIR EN GREYとMOON CHILD、いずれのバンドでも見ることのなかった二人の新たな一面が化学変化を起こし、大きく花開いたこの作品について、Vif初登場となるDieと樫山 圭に話を聞いた。
◆DECAYSには遊び心がある(Die)
――今年4月に、今回のメンバーで初めて行われた「TOUR2016 PINK=FLORID」@新宿ReNYを拝見したのですが、「早く音源を聴きたい!」と心から思うライブでした。
樫山圭(以下、樫山):今回のアルバムが見えた瞬間だったんですよ。あのツアーで本当にガチッとまとまったよね。
Die:そうですね。初めて一緒にやるメンバーだから、ステージに立ってみないとその熱はわからないじゃないですか。でも、熱がギュッと集まった感があって。ツアー初日の名古屋で、1曲目から「これは来た!」と思いました。
――あのツアーのリハーサルはわずか4日間だったと聞いて驚きました。
樫山:大体いつも3日か4日だよね。
Die:みんなのスケジュールがなかなか抑えられないから、短い時間で集中してやっていかないといけなくて。
――本当に素晴らしいライブでした。ところで、そもそもお二人が一緒に音楽をやろうと思ったきっかけは、声優の堀川りょうさん(『ドラゴンボール』のベジータ役などが有名)のバンドだったそうですね。
Die:そこで初めて一緒に音を出したんです。考えてみるとあれがなかったらDECAYSはなかったかもしれないですね。
樫山:ただの飲んだくれのチームで終わってたな。堀川さんに「ありがとう」って言っとこか(笑)。
Die:そうですね(笑)。そのライブ後に、樫山さんと飲みながら色々話したんですけど、樫山さんは当初、僕はDIR EN GREYみたいなザクザクしたヘヴィなことをやっているという印象しかなくて、ポップな音楽が好きだとは思っていなかったみたいなんです。でも、話していく内にお互いに色々と共通点があることがわかって。自分はDieとしてまだ世に見せられていない部分があると思っていたし、もしかするとこの面しか見られないままバンド人生が終わってしまうんじゃないかとも考えていたので、これじゃいかん、全て見せていかないといけないと思っている、と話したら、「じゃあやろう」と。
樫山:世界のギターヒーローになったらいいと思ったんですよ。その場所はここでいいんじゃないかと。
――その段階で、音楽性やヴィジュアル面については決めたんですか?
Die:ヴィジュアル面については特になかったんですけど、音楽性は二人の共通点であるポップ、ということですね。ポップはポップでも樫山さんのポップと自分のポップはまた違うので、そこを組み合わせながらDECAYSでできるポップを考えていこうと。「何か暗いな」というものはこれまで散々やってきているから、それは止めにして。
樫山:お互いキャッチーなものを聴いてきた世代だったから、そういうものをあえて入れていこうという話はしたよね。
――今回もバラエティに富んでいるのに、ふとした瞬間に口ずさんでしまうような楽曲が揃っていますよね。
樫山:そこを重要視しています。いい意味での軽いノリの音楽と言葉で遊んでいこうと思っていて、「すごく伝えたいものが俺たちにはあるんだぜ!」みたいなメッセージ性や、「この内容だからここはこうなる!」という理論ではなく、耳触りがいい言葉をポンと入れているんです。
Die:特に自分はDIR EN GREYでやってきた時間が長いじゃないですか。それと相反するものはすぐわかるんですよ。DIR EN GREYの音は内側からガーッと出てくるんですけど、DECAYSにはもっと遊び心があるんですよ。
――DECAYSで、どちらのファンの方もお二人の意外な面が見られたと思います。
樫山:そうだね。DECAYSはDieのファンの人たちからしたらポップに聴こえると思うし、MOON CHILDのファンの人たちからしたらすごくロックに聴こえると思う。お互いが歩み寄った場所で、俺たちがいいと思える音楽ができたと思います。
――今回のアルバム制作にお二人はどういうスタンスで挑んだんですか?
Die:今回は樫山さんと二人でメンバーの良いところをコントロールしながら、プロデュースしつつまとめていきました。
樫山:今回のメンツが濃いので、全員の考える全ての要素を入れると壊れてしまうんですよね。リョータ(B)もメタルだから結構細かいプレイがあったし。全員に本気で来られたらちょっと困る(笑)。
Die:次回作では全員が全力で仕掛けたら面白いことになるかもしれないですけどね。リミッターを外したらどんな音になるんだろう…。
◆こいつはずっと自分一人で背負ってきたんだろうと思う(樫山)
――プロデュースをするということも結成当初から考えていたんですか?
樫山:元々このプロジェクトはバンドでもあり、ユニットでもあり、プロデュースチームでもあって。ここに来て歌った人は売れるよ!という(笑)。m-floみたいな、と言えばわかりやすいかな。最近プロデュースチームはあまりいないから、そういう場所があってもいいんじゃないかと思って。
Die:DECAYSでプレイした人たちが、ここで色々経験する中で新たな自分に出会ってアーティストとして輝いていけばいいと思ったんです。
樫山:今回はいい感じでできたんじゃないかな。大変だったけど。
Die:やっぱりそれぞれキャリアがあって、性格やアーティストとしてのこだわりもあるから本当に大変でしたけどね。特に(中村)中はこれまでバンドをやったことがないから、価値観を共有するのがすごく難しかったかな。
樫山:一生懸命、全力で違うところに行ってたからね。
Die:「それじゃ、中with DECAYSやで!」「DECAYSに入ろう!」って(笑)。
樫山:俺はこれまでバンドをやっている人と多く関わってきたので、今回、中と一緒に仕事をして、「ソロの人がバンドに入るとこういう風になるのか!」と感じた。ソロの人はずっと自分一人で全てを背負ってきたんだろうなと思うとすごいと思う。
Die:10年のキャリアがありますからね。ずっと一人でやって来ているから、強さがある。
――以前ヴォーカルを務めた小林祐介さん(THE NOVEMBERS)とはどんな違いがありましたか?
樫山:小林君は音もギターも性格もふわふわと揺れている印象。それがあの人の良さなんだろうね。
Die:あの人は、楽器の音もエフェクターも歌も全てひっくるめて小林というワールドで、強烈な個性を持っているんですよ。
樫山:小林君も中も個性が強いけど真逆なんだよね。中は理論があって、一つ一つ納得してできあがった人だと思う。
Die:一緒に歌う上でも、中は歌のパンチ力がすごくて説得力があるから、自分はそこに負けたらいかん、とついていく感じです。いい意味ですごく引っ張って行ってもらったし、ライブでも中の歌に引っ張られていけば、そこが正解なんだろうなと思って。
――お二人に共通点はありましたか?
Die:二人ともすごくポップで明るい曲を歌っても、太陽にはならないってことかな(笑)。
樫山:いい意味でならなかったね。
Die:明るい曲を歌で曇らせる。俺はそれがすごく良かったなと思って。やっぱり二人とも陰と陽で言えば陰なんです。だけど曲が陽だから、そのせめぎ合いというかバランス感がすごく良かった。あと、二人とも同い年で活動10年目にDECAYSに出会っているんです。
――次にプロデュースする方も、活動10年目の方かもしれませんね。
樫山:そうですね。では来年10周年を迎える人のリストを作って、こちらからお電話するということで(笑)。
◆自分のバンド感というものがDECAYSで本当に大きく変わった(Die)
――DECAYSはユニット形式ですが、固定メンバーでのバンドにするという案はなかったんですか?
樫山:最初はバンドでやろうと思っていたんですよ。Dieはギター、俺はドラムに専念して、ヴォーカルとベースを探そうと。でも、なかなか上手くピースがはまらなくて。
Die:活動スタイルを考えたときに、メンバーを固定して、なおかつそれぞれがメインでやっているバンドがあると活動ができないなと思ったんです。例えば自分が「今、空いているからやりたいのに!」と思っても、他のメンバーが自分のバンドでツアー中だったら、次にやるのは1年後なんてことにもなりかねない。だったら、固定しないほうがフットワークが軽くできるかなと。それに、以前DECAYSでプレイした人が1度離れてまた戻ってくる、という可能性もなくはないですからね。
――卒業後にまた戻ってくることもあるぞと。
Die:ありですよ。DECAYS方式ですね(笑)。
――ところで、8月に行われたReNYでのライブで、Dieさんが「本当は、自分はあまり歌う気はなかった」と話していましたが、ツインヴォーカルという形式に落ち着いたのはなぜだったんですか?
Die:最初は小林君一人のヴォーカルでやっていたんです。でも曲が多彩になっていく中で対応しきれないかもしれないということになって。その時点で既にライブの日程は決まっていたんですけど、このままだとファンに対して「これでOKでしょ?」って胸を張って言えないなと。
樫山:その時に「じゃあDieが小林君と二人で歌えば?」という話をしたんです。「二人とも背が高いし、Dieは髪の毛が赤くて小林君は金髪だから、二人でギターを持って立って歌ったらカッコ良くない?」と。
Die:ライブまで時間もないし、「やります! やるしかない!」と言って、この形態になりました。
――実に男らしいですね。
樫山:しかも、その数時間後にスタートしたんだよね。
Die:山奥で合宿していたんですけど、次の日の朝からスタジオに入って歌って。「いこう! もうこれでやろう!」と(笑)。
樫山:「いける!」って言ったもんね(笑)。
――最初の頃は、ライブでファンの方々が心配そうな顔をしていたそうですね。
Die:そうなんですよ。でも、それはそうですよね。だって20年近く音楽をやってきて初めてやるパートなんですから。これまで俺の歌を聴いたことないし、「また変なことを言いだした!」と思ったんじゃないかな(笑)。でも、もう自信を持ってやるだけです。そういう気持ちじゃないと二人とは一緒に歌えないですから。
――ところで、小林さんとDieさんの声は似ていると思ったのですが。
樫山:似てた似てた!
Die:似てましたね。音源を聴いても、どっちがどっちかわからなくなるんですよ。特に高音は似ていて。
樫山:これはDieの技量かもしれないんだけど、今回も中と似ている部分があって、Aメロの低い部分で、「あれ? これは中だっけ? Dieだっけ?」と思うことが何回かあったり、「Imprisonment Leaving」でも似てるなと思う場所があったね。
Die:それは聴いていてすごく感じました。全然意識はしていなかったんですけどね。
――意外な発見でした。これもDECAYSだからこそ見られた新たな一面ですね。
Die:そうですね。自分のバンド感というものがDECAYSで本当に大きく変わったんです。自分はDIR EN GREY一本でずっとやってきたから頭もカチカチになっている部分もあったんですけど、それが一回壊れて、もっと面白いことができるんじゃないかと思えるようになりました。
樫山:ギターとしても、やりたいことを詰め込めているよね。今回の楽曲の中には、自分の中でなかなかアレンジが成立しなくて、ボツかもなぁと思った曲もあったんです。でもDieがギターで新しい面を出してくれたことで成立した曲もあって。例えば「Where are you going?」とかね。この曲はそれまで1年間さまよっていて。
Die:本当に最後の最後まで悩んだ曲ですね。曲のタイトル通りでした(笑)。
樫山:「どこいくの?」って思ったよね。自分たちで本当に何をしているかわからなくて、ずっとさまよっていたんです。それがDieのギターのイメージを変えてもらったことで、ピタッとハマった。ずっと悩んでいたのに最後に見事にハマったので、急遽アルバムの推し曲にしました。
――完成した作品からはとても想像がつきません。
樫山:見事にハマったでしょ?
Die:Ayasaのヴァイオリンも一つのヒントになってますね。彼女が弾いてくれたから考えられたことがあったので。
――ヴァイオリンは入れるのに勇気がいる楽器という印象があるのですが。
Die:そうなんですよね。ライブでもやっていたんですけど、いざレコーディングしたらヴァイオリンが曲を全部持って行って、全曲Ayasaがメインになっちゃうんですよ(笑)。これはちょっとイメージと違うということで、Ayasaにはとりあえず良い音で録っておいてもらって、それをこっちでギターの音っぽく聴かせたり、エフェクトやリバーブをかけたりして曲ごとに変化させたんです。どういう見せ方にするかはAyasaと相談しつつ曲ごとに変えました。
樫山:あのままだったら、お金持っていますよ!みたいな嫌なセレブ感しか出なかったよね(笑)。ライブではDieと中のギターもあるし、その歪みでヴァイオリンが飲まれていたからちょうど良かったんだけど、レコーディングではパンッと出てきて。
Die:すごくパンチのある楽器なんだと改めて思いました。落とし込むのも、初めは難しいと思ったんですけど、曲の雰囲気を流してヴァイオリンの音を変えていったり、ギターのリフみたいに聴かせたりすることもできるかなとか。次のビジョンも見えてきたりして面白かったですね。
――他の方のレコーディングはいかがでしたか?
樫山:ベースのリョータには2回レコーディングしてもらいました。一度全部録った後に「このクオリティであれば、スタジオで一気に弾かせたらもっと熱量が入るんじゃないか?」と思って。昼から終電まで頑張ってもらって。途中「リョータしんどい?」って聞いたら「ちょっと痙攣しています」と言ってましたけど、素直にやってくれました。
――樫山さんも、2回叩いたんですか?
樫山:叩くわけがない(笑)!
Die:レコーディングはみんなのスケジュールがバラバラで、空いている人から録っていく感じでしたね。
樫山:盆明けぐらいにやり出して、2ヵ月半という時間の中で修正に次ぐ修正をして。スタジオが何箇所かに分かれていたからDieに、「現状はこうなっているよ!」と伝えつつ。でも、やっぱりスタジオは一つにしないとダメだと思い知りました。途中、「Ayasaがヴァイオリンを録っているスタジオに中が行ってフレーズが変わりました」って言われたり、「フレーズがかなり変わったって言ってる! いやいや、変えちゃダメだよ!」なんてやり取りもあったり。もう、お前ら自由行動し過ぎ(笑)!
Die:確かに(笑)。俺もツアーで地方に行ったりしていて、現状どうなっているのかわからない状態で。「ちょっと待って! 誰が何をやってるの!?」と(笑)。
樫山:いろんな方向からPCにデータが集まってくるから、どれが正解かわからないし、それを構築しながらだったからな。
Die:もう頭がいっぱいいっぱいでした。
――厳しいスケジュールだったんですね。
Die:リリースが12月7日ということは決定していたので、1日でもスケジュールがズレたら延期しないといけない状況だったんです。でもデビューの1発目で延期というのはテンション的にもダメじゃないですか。だからこれは絶対に仕上げないといけないということで、最後はギッチギチでしたけどね。でも、どの作品もそうですけど時間があればあったで絶対に直したくなるんですよ。限られた時間の中でやるのが作品だと思っているので。
樫山:そこがプロだよね。ドラムなんて千回叩けば誰でも良いものは出来るけど、それを1回か2回で終わらせるのがプロの仕事やからね。千回録るとお金もかかるし(笑)。
Die:突き詰めていくと絶対に終わらないですもんね。時間というものがあるから終わるんですよ。
◆「チドニーは永遠に」ということで!(樫山)
――今回の収録曲はどのように決めたんですか?
樫山:この曲でいこうかという案は夏前に出して、それを一度Dieに見てもらって。悩んだのは前回のUSB(USBの形態で発売された2015年12月リリースの『Red or Maryam』完全生産限定盤。収録曲のハイレゾ、MP3の他、MVやフォトデータが収録された)に入っていた曲を、どのくらい入れようかということぐらいでしたね。
――前回のUSBは実に遊び心に溢れていました。
樫山:「CD出さないの!?」って思ったでしょ(笑)。今回は、ちゃんとCDを出そうぜ、ということで。
――アーティスト写真やMVの世界観が前作とガラリと変わっていて驚かされました。
Die:ギャップがすごいですよね(笑)。今回、レコード会社の人が思うDECAYS像をぶつけてくれて「ここまでやってみたらどう?」という提案もあったんです。自分だけで考えていたら今回のアーティスト写真のような世界観は多分やらなかったと思います。ただ、この写真がそのままアルバムと直結するわけではないんですよ。
樫山:今のDECAYSはこれですよというものなんです。「愛と哀を遺さず…」のMVを撮るとき監督には「曲は無視してもらっていいし、聴かなくてもいいです」と伝えて。今のDECAYSをこう見せたいので、そこから各自をキャラクター化して作ってみてくださいとお願いしました。監督もキツかったと思いますよ。MVを撮るのに歌詞も関係ない、曲も関係ない、何でもいいからって言われて(笑)。でも自分もよく知っている近藤(廣行)さんという監督だったので任せられるなと。
Die:DIR EN GREYでも撮ってもらっていて、こういう世界観は百戦錬磨という人ですからね。
――さすが近藤監督!という世界観であり、今のDECAYSを見事に表した作品でした。
樫山:そうなんですよ。すごくわかりやすいし、お客さんの反応も良かったです。
――さらに、執事役の樫山さんは車椅子に乗っていたり、色々細かい点まで作り込まれていますね。
樫山:撮影も丸々24時間かかったからね(笑)。俺はずっと近藤さんから「車椅子を転がしていて」って言われて。執事ってそんなに落ち着きないものなの?と(笑)。おかげで車椅子を動かすのがめっちゃ上手になったのはいいけど、次の日、指の皮がちょっと剥けてた(笑)。
Die:こぎ過ぎですよ(笑)。
樫山:皆の設定がまた面白かったよね。チドニー(☆)は…アウトかセーフかと言ったらアウトだけど。でも頑張っていたんですよ。マスクの口のところが開いていなくて息ができなかったみたいで、フラフラになっていましたから。
Die:しかも、今回の衣装はみんな厚着が過ぎますからね。一体、何枚着てるの?っていう(笑)。
――この衣装でライブはやらないんでしょうか。
Die:できると思います!?
――ぜひこの衣装のライブを見てみたいので、無理を承知でやっていただきたいなと…。
樫山:半曲で終わりますよ(笑)。俺の衣装、めっちゃ重い鎖帷子が付いているんです。刀で切られても大丈夫なやつだから、どえらい筋トレみたいになっていて(笑)。
Die:Ayasaは、ヴァイオリンの肩当てを挟まなくてはいけないところに、襟を挟んでますしね(笑)。
――ライブでこの衣装が見られないのは少々残念ですが、この作品を掲げてのツアー「DECAYS LIVE TOUR 2016-2017 Baby who wanders」が年末年始に行われ、さらに12月30日には「COUNTDOWN JAPAN 16/17」への出演も決定していますね。
樫山:「COUNTDOWN JAPAN 16/17」は去年と全く同じ日時、ステージも同じでMOON STAGE。ずっと俺はMOONに付きまとわれるから…。あ、でも俺が選んでいるみたいに思われてるけど、違いますからね!
――では最後にメッセージをお願いします。
Die:メジャー1発目のツアーなんですが、これ以降も「またこのメンバーでやります」とは100%は言えません。これからもDECAYSは転がり続けると思うので、興味があったら一瞬一瞬、観に来てほしいと思います。
樫山:やっとDECAYSの一つの完成形が見えたと思っています。この音源はぜひ聴いてほしいし、いいライブができそうなので見ていてください。でも、Dieも言っていたけどまたこのメンバーでできるかは本当にわからないので。…あ、チドニーは中の人を変えればいいか。大丈夫です。チドニーはずっといます。
Die:チドニーは永遠に(笑)。
樫山:よし、次のテーマにしよう! ここまで着ぐるみ状態なら中の人を変えられるからね。なので、「チドニーは永遠に」ということで!
(文・後藤るつ子)
DECAYS
<プロフィール>
DIR EN GREYのDie(Vo&G)と音楽プロデューサーでありMOON CHILDのメンバーでもある樫山 圭(Dr)を中心としたユニット。2015年7月に始動し、THE NOVEMBERSの小林祐介(Vo&G)やG.Terrence(B&Vo)、チドニー(☆)との活動を経て、現在は中村 中(Vo&G)、Ayasa(Violin)、寺沢 リョータ(B)、チドニーによる6人編成。16年12月にメジャーデビュー作品となった1stアルバム『Baby who wanders』をリリースし、12月27日からはOSAKA MUSEを皮切りに「DECAYS LIVE TOUR 2016-2017 Baby who wanders」を行う他、12月30日には「rockin’on presents COUNTDOWN JAPAN 16/17」への出演が決定している。
■オフィシャルサイト
http://decays.jp/
【リリース情報】
『Baby who wanders』
2016年12月7日発売
(Manufactured by Dreamusic・Distributed by Sony Music Marketing Inc.)
【収録曲】
[CD]※全形態共通
01. Aesthetics of the transgression
02. Zero Paradise
03. 愛と哀を遺さず… <Baby who wanders Ver.>
04. Drifting litter
05. Where are you going?
06. Vagabond
07. Imprisonment Leaving
08. シークレットモード
09. HELLO!NEW I
10. Eve
11. Rana
12. D/D
13. 綺麗な指
[DVD/Blu-ray]※収録曲は初回生産限定盤A・B共通
01. 愛と哀を遺さず… <Baby who wanders Ver.> Music Video
02. making of 愛と哀を遺さず… <Baby who wanders Ver.>
【ライブ情報】
●DECAYS LIVE TOUR 2016-2017 Baby who wanders
2016年12月27日(火)大阪・OSAKA MUSE
2016年12月28日(水)愛知・ell.FITS ALL
2017年01月04日(水)東京・赤坂BLITZ