2011.08.27

JACK IN THE BOX 2011 SUMMER@nicofarre[第2部]

 

23時半からスタートした第2部は「JACK IN THE RADIO 」の出張公開生放送で幕を開けた。パーソナリティの逹瑯(ムック)が“イケメンが来ます”と呼び出したのは、新人バンド、BeepSpree。2009年『夏JACK』時に行なわれたオーディションから誕生し、今春から本格的に活動を始めたばかりの5人組だ。揃いの黒いスーツで身を固めたBeepSpreeは逹瑯との初々しさむき出しのトーク後、2曲を演奏。彼らにとって初めての大舞台を満場の観客は総立ち、手拍子で温かく迎え入れる。卓越したテクニックに裏打ちされたストレートなバンドサウンドを披露したBeepSpree。豊かな将来性を感じさせたライヴだった。

 

第2部での生演奏はこれのみ。以降、まさに「朝までだらだら生中継~」のタイトルどおり、肩の力が抜けまくった流れのまま、盛り沢山に進行していく。

 

続いて、波打つ海岸の映像をバックに登場したのはシドのマオ。ステージ上は椅子に座った彼のみという状態のなか『官能ももたろう』なる小説を朗読し、シュールな笑いの波を巻き起こして立ち去っていった。

 

そして再登場した逹瑯は、午前2時40分頃開始の自らのトークコーナーへ出演をお願いするため、気ままなノリでアーティストへステージから直接電話! 当然、アポなしで計9名へTEL。“今から六本木のニコファーレに来てください”との強引な誘いに答えたメンツはいかに……?

サプライズゲストの登場へ期待が高まるなか、場内には映像が流される。カラオケボックスからの中継(本当?)ということで、登場したのはマオ。今後、朝までルーレットで選んだ曲を歌い続け“採点機能で100 点を取れるか?”という企画である。1曲目はL’Arc ~en~Cielの「Vivid Colors」。素晴らしい歌声を披露してくれたが、惜しくも採点は92点! この企画は満点ゲットまで続くこととなり、以降、各コーナーの合間にマオが登場し熱唱を聴かせてくれた。途中、マオの代わりに歌い、満点を目指してくれる助っ人登場サプライズもあり。マオの友人でもある芸人・エハラマサヒロ、ゆうや(シド)も歌ったが結果は……残念。ラストまで4曲を歌ったマオも満点ゲットは達成ならず。

 

そんななか、ステージで展開されたのはギルガメッシュの4人による「ギルと生レコ(仮)」という参加型コーナー。彼らが制作中の曲に観客の声を入れるという公開疑似レコーディングである。ネット視聴者から募った短い言葉を4つ抽出し、アンケートを実施。支持の多い言葉を観客と4人が絶叫し、曲に組み込んだのだが、選ばれた言葉は“たたたたつろう!”(笑)。一体感抜群の“たたたたつろう!”の叫びが場内に響いた。

 

時刻は午前2時50分。ステージにはテーブルが置かれ、その上には各種のアルコール類。先の逹瑯からのTELに応えたアーティストが集う時間である。来場したのはdunch(jealkb) 、杉本善徳、竜太朗(Plastic Tree) 、シドの明希とShinji。逹瑯の司会の下、普段の居酒屋トーク・モードの会話となったが、明希とShinjiはすでにかなり酒が入っており、顔色は紅潮気味でハイテンション。完全に素の状態での“飲み会トーク”を観ることができた観客は、貴重な経験をした幸せ者である(苦笑)。終宴が近づき、きわどさを増したトークの火に油を注いだのは、観客からの質問に答えた場面。“初体験はいつ?”の問いをきっかけに下ネタ、危険な話題のラッシュとなりエンディングへ。

 

マオの先導により出演者が再登場しステージ狭しと揃う。『JACK IN THE BOX 』でお馴染みの曲「永遠の街-THE “NOISE ”CITY-」の大合唱とサインボール投げで、5時間近い長丁場となった第2部は終幕となった。

 

非常にアットホームだった今年の『夏JACK』。こんな企画もアリでしょう。

 

(文・広瀬充/写真・今元秀明)