2012.9.15

イナズマロック フェス 2012@滋賀県草津市烏丸半島芝生広場[1日目]

 

 

T.M.Revolution 西川貴教が地元である滋賀県の草津市・烏丸半島芝生広場で9月15日、16日の2日間、大型野外フェス「イナズマロック フェス 2012」を開催し、2日間で過去最高となる3万5千人(15日15,000人、16日20,000人)を動員、16日は4年目にして初のソールドアウトを記録する大盛況で幕を閉じた。

 

このイベントは、2008年10月に「滋賀ふるさと観光大使」に就任した西川が「音楽を通じて地元に恩返しがしたい」「地元のみなさんと一緒に滋賀県をアピールしたい」と、滋賀県の行政と一緒になって2009年から始めたもので、今年で4回目となる。「ロック フェス」というタイトルではあるが、あらゆるジャンルのアーティストが出演するほか、ステージ転換の間は人気芸人などのパフォーマーが登場。

また、ライブチケットを持っていなくても入場できるフリーエリアには、滋賀県のご当地グルメを中心とした飲食エリア、滋賀県の観光などを紹介するエリア、さらに無料で観覧できるエンタメステージが設けられ、チケットがなくても楽しめるのが大きな特長だ。

 

また、イベントテーマを「琵琶湖の水を守ろう」と掲げており、環境保護をテーマにしたオリジナルグッズやコンサート収益の一部は、毎年琵琶湖保全のための活動資金として寄付している。さらに昨年に引き続き会場では、西川が立ち上げた東日本大震災チャリティープロジェクト「STAND UP JAPAN!」の募金活動も行われた。

 

フリーエリアは午前10時にスタート、開場と同時に大勢の人が詰めかけた。エンタメステージには、アイドリング!!!、Kylee、WHITE ASH、MY FIRST STORYなど2日間で全23組のアーティストが出演、出場権をかけて東京と大阪で行われたオーディション「イナズマゲート2012」で勝ち残った4組もステージに立った。また、エンタメステージの模様はニコニコ生放送で中継され、会場に足を運べないファンにも届けられた。飲食エリアには「イナズマサラダパン」や「イナズマカレー」など、イベント限定のメニューも登場して大いに盛り上がった。

 

 

 

イベント1日目のオープニングアクトは、昨年フリーエリアのエンタメステージに出演したSPYAIR。客席から歓声で迎えられると「Rockin’ the World」で2012年の「イナズマロック フェス」のオープニングを飾った。「Naked」「ジャパニケーション」「サムライハート」など全5曲を披露、パワフルなステージを見せた。

 

嘉田由紀子滋賀県知事の「フェスを楽しんでいただくだけでなく、滋賀には美しい場所、おいしいものがたくさんありますので、お帰りの際に訪れてみてください。イナズマロック フェス 2012、スタート!」という開会宣言に続く1日目のトップバッターは、ボーカルの綾小路翔が西川と共に雑誌で連載を持つなど、かねてより親交のある氣志團が登場。

サイレンの音を合図に特攻服に身を包んだメンバーが姿を表すと会場が湧く。ステージを所狭しと踊るダンサーの動きに合わせて観客も手を振る。独特のセンスあふれるエンターテイメント性の高いステージで、会場からは楽しそうな笑い声も聞こえる。「One Night Carnival」、9月5日リリースの新曲「SUPER BOY FRIEND」など、全5曲を披露した。

 

お笑い芸人・ファミリーレストランのパフォーマンスに続いては、昨年日本デビューを果たした韓国のグループU-KISSが登場。デビューシングル「TickTack」から9月5日にリリースしたばかりの新曲「One Of You」まで全7曲を披露し、一糸乱れぬダンスで客席を湧かせた。

 

レイザーラモンRGのパフォーマンスに続いて、4人組ガールズバンドSCANDAL。トランプ模様をあしらったキュートなミニスカートの衣装をまとっているが、奏でる音はロック。9月26日リリースのニューアルバム『Queens are trumps-切り札はクイーン-』から、先にシングルリリースされている「太陽スキャンダラス」さらに「ピンヒールサーファー」など全6曲を元気いっぱいにプレイした。

 

麒麟がネタを披露したあとは、スガシカオの登場。彼が奏でる音楽は“流れているリズムに乗せてあらゆるジャンルの音楽をつなげていくスタイル”だと言う。名曲「夜空ノムコウ」でスタートしたライブは、音に身を任せていると自然に体が揺れる。流れるように「愛について」「Real Face」「Progress」など全9曲を披露した。

 

野性爆弾のパフォーマンスに続いては、西川も滋賀県に住んでいたころコピーしたことがあるというJUN SKY WALKER(S)。キャリアが長いバンドならではの抜群の安定感、その中にある少年のような、変わらぬロックスピリットをガツンと見せてくれた。「START」「歩いていこう」など長く愛されているナンバー、さらに今年4月、16年ぶりにリリースされたオリジナルアルバム『LOST&FOUND』より「ロックの資格~Rock’n Roll License~」など全7曲をプレイした。

 

 

 

椿鬼奴のネタの後、西川がボーカルをつとめるバンドabingdon boys schoolが登場。「JAP」「INNOCENT SORROW」「BLADE CHORD」といった代表的なナンバーに加え、9月5日にリリースしたばかりの3年ぶりとなるニューシングル「WE aRE」をライブで初披露した。

西川は「おかげさまで、無事第4回を迎えることができました。それも地元や実行委員会のおかげ、そして今日お集りいただいたみなさんのおかげです」と感謝の意を表した。

アンコールでは、L’Arc~en~Cielの「READY STEADY GO」をプレイするとサプライズゲストとしてTETSUYA(L’Arc~en~Ciel)が登場。西川が「今日、この日のためにわざわざ来てくれました、熱い男です!」と紹介するとTETSUYAは、「こっちこそ呼んでくれてありがとう」と笑顔をかわした。ライブ終了後、琵琶湖の上に盛大な花火が上がり1日目は幕を閉じた。