ライブレポート

2018.12.22
PS COMPANY PRESENTS『-The Kingdom Fes,-』vol.4@高田馬場AREA

小雨がパラつき、12月らしい冷え込みを感じた土曜日、高田馬場AREAにてK(ex.BORN)が主催する『-The Kingdom Fes,-』vol.4が開催された。「仲の良い先輩や後輩、友人たちと何か楽しいイベントがやりたい」というKの思いから始まったこのイベント。4回目となる今回集った顔ぶれは、K、景夕(Kra)とKによるユニットC+K、Soanプロジェクトwith芥、GTB、TAKASHI、マクラカ壊死という全6アーティストだ。師走の寒さを忘れるように繰り広げられた熱いライブ、その模様をお届けしよう。

【マクラカ壊死】
※アーティストの意向により、写真の掲載はありません。

一番手はIvy(ex.ラッコ)によるアートワーク、マクラカ壊死。「このワークで、既存の音楽の概念を粉砕したい」という考えのもと、今年の7月に始動し、この名義でのK主催イベントへの出演は今回が初となる。
電子音声のような不穏なSEが流れる中、サポートの千歳(G/Chanty)、大熊(Dr/WHITEHEAD)と共に姿を現したIvyは、ベースを手にステージ下手に立つと、1曲目の「ココロノペドロ」をプレイ。俯きがちに歌い弾く姿は、心に溜まった澱を吐露しているようにも見える。続く「埠頭」ではエッジの効いたサウンドで荒天の海を思わせるサウンドスケープを描いた。
聴き入る観客を前にして、余韻たっぷりに残響を響かせている千歳のギターを「おい、うるさい。それは最後にやるって約束でしょ」と、いつもの飄々とした口調で遮るIvyに、客席からは笑いが。今後のKとの共演予定などを交えながら緩いトークを繰り広げ、場内を和ませた。
そして「マクラカ壊死はこういうふうに自由にやっているバンドなんで、皆さんも自由にしてください」という言葉から、都会的でソリッドな印象の「smart dog」、疾走感のあるギターとベースのサウンドが絡み合う「漠然と獏」を立て続けに披露。エレクトロ要素のあるイントロがガラリと場の空気を変えた「我夢」では、浮遊感のある歌声が耳に残った。
全編を通してヴォーカルが音の一部として構成されていて、歌詞の内容から楽曲に込められたものを探るという王道の枠に収まり切らない印象を受けた。これも既存の音楽の枠をぶっ壊すというIvyの目論み通りなのかもしれない。

【K】

次いでステージに上がったのは、何とKだ。これまでの主催イベントでは彼がトリを飾るのが恒例となっていたが、今回は趣向を変えてみたということらしい。黒縁メガネにジャケットを纏い、タイゾ(G/Kra)、千歳、NAOKI(B)、靖乃(Dr/Kra)という異色の布陣で壇上に現れると、初っ端から「Rebirth」を投下して手加減なしにオーディエンスのボルテージを上げていく。ライブでおなじみのキラーチューン「Higher」では、NAOKIからタイゾ、千歳へのソロリレーもキレキレに決まり、プレーヤーも観客も心地よい高揚感に包まれているのを感じる。続く「深愛」では激しくも切なさの滲むメロディに酔いしれた。
MCでは「4回目の主催だから、いつもトリをやるのもなと思って、2番に出て来てみました」と話し始めたK。本当はトップバッターで出ようと思っていたところ、Ivyたっての願いで、この出順になったのだそう。K曰く「珍しいメンツ」だというサポートメンバーの紹介では、靖乃から「Kの誕生日ライブの時に観ていたら、めっちゃ(サポートを)やりたくなって。やらせてほしいって言ったら入れてくれたんですよ」という“サポート志願秘話”も明かされた。
そこからの後半戦、「4/4Party」ではカラフルな照明に照らされた客席にタオルが掲げられ、「まだまだ行けるかー! ここからが本番だ!」とはしゃいだKの声から始まった「PP」では、煽りまくるメンバーとヘッドバンギングや突き上げる拳で応えるファンとの応酬で、場内はカオスとなった。ラストを彩ったのは「MY WORLD」。Kの優しい歌声とギターソロが映えるこの楽曲では、大サビ前にメイク中の祐弥(G/DuelJewel)が乱入する一幕も。そんなハプニングも含め、笑顔の溢れる時間となった。

【TAKASHI】

SEに合わせた手拍子に迎えられ、登場したのはTAKASHI。ギルドのギタリストも務める彼が、この日はソロワークでの参戦だ。EDM調の「STARRY HEAVENS」で客席をダンスフロアに一変させると、ギターを手にした「0と1」ではメロディアスなフレーズでしっかりと聴かせる。
「今日のサポートメンバーはイケメンを揃えました」とRay(G)、seiya(B/ギガマウス、GTB)、Aki(Dr/Bräymen、Lc5)を紹介して笑いを誘いつつ、「僕のライブを初めて観る方も多いと思うので」とソロ活動を始めた経緯を振り返り「僕はビビリなのでソロをやるにあたってもすごくビビってたけど、『俺なんて無理だ』と辞めていたら、今日ここにも立ってなかったし、やってきて良かったです。僕と出会ってくれてありがとうございます」と言葉を紡いだ。
次いで披露されたキャッチーなサウンドの「SOS」には、俯きがちな自分自身を鼓舞するような前向きな言葉が散りばめられており、MCで語られたような思いがあったからこそ、生まれたナンバーなのだろうと感じられる。そしてアップテンポでポップな「NEXT STAGE」で客席にタオルの旋回を巻き起こした後、ラストにプレイされたのは、ソロ活動のきっかけになった楽曲だという「CONTINUE」。夜空に星が瞬くように、キラキラした音の粒が空間を満たし、サウンドメーカー・TAKASHIの描いた景色に場内が染め上げられた。

【Soanプロジェクトwith芥】

ステージを覆っていた幕がゆっくりと開き、姿を現したのはSoanプロジェクトwith芥。サポートにK、Shun(G/DuelJewel)、Ivyを迎え「さあお前ら、派手に行こうか!」という Soan(Dr)の檄と共にドロップしたのは「朽ち木の行方」。ヘヴィーで妖しさのあるサウンドに、艶のある芥(Vo/Chanty)の歌声が乗せられ、Soanが創る楽曲の世界観を見る間に構築していく。「薄紅は舞い散り寂光に消える」では、Kの「跳べ、跳べ!」という煽りと身体に響くような重低音に合わせ、フロアが大きなうねりを見せた。続く「躁狂の踊り子~山紫水明の宴~」では、「さあAREA、踊ろうか!」という芥の言葉に導かれるようにオーディエンスは大きく左右に動き、ボルテージは右肩上がりに。KとShunもポジションをスイッチしながらステージを駆け、Ivyも頭を振りながらベースを掻き鳴らしている。
熱狂に落ちた一瞬の静寂の後、響き渡ったピアノの音。「最後まで楽しいイベントにしたいと思います! 皆さん、力を貸してくれるか!」という芥の呼びかけから、熱さと切なさが背中合わせで胸に迫る「arrive」へ。Shunの情念の籠ったギターソロが狂おしく響き渡る。次ぐ「hysteria show time」では客席にヘッドバンギングが咲き乱れ、さらに発破をかけるように煽り倒すメンバーに呼応して、フロアの熱量は最高潮に。ラストを飾った曲は「frowery count」。サビでゆっくりと花が開くように宙に手を伸ばす芥の姿に、思わず目を奪われる。激しくも叙情的な曲の世界を、最後まで圧倒的に提示してのステージとなった。

【GTB】

ノリノリのSEと共にステージに躍り出たのは、元カメレオのドラマー・Takeshiとギガマウスのベーシスト・seiyaによる2ピースバンド、GTBだ。ドラムとベースで軽くセッションを披露した後、サポートのTAKASHIとShinpei(Dr/ex.SuG)も合流し、Takeshiがドラムスティックをマイクに持ち替えてセンターへ。そして「今日、俺はめちゃめちゃ高まってます。お前らはどうなんだ!? かかってこい!」という叫びから「クリスマイル」をプレイ。聴いた人に笑顔になってほしい、そう願いを込めたという楽曲を、Takeshiの倒立も交えながら(!)体当たりで披露しフロアの心を掴んでいく。タイトル通り、ライブのことを歌った「a live」は初見でも楽しめるであろうナンバーで、フロアが一体になって楽しんでいる様子が伝わってきた。
MCでは顔見知りばかりの楽屋の賑やかさに触れつつ「仲間たちがたくさんいるイベントに出演させてもらって、本当にありがたく思うので、盛り上げると同時に皆の心に何かが届くよう、全力でぶっかましていくのでよろしくお願いします!」と宣言。「RUN RUN RUN」では、その場で走ったり、ストレッチをしたりというユニークな振り付けで客席を先導し、続く「LMTB」では底抜けにポジティブなメッセージを高らかに掲げる。自分たちの思いを汗だくで大真面目に伝えようとする二人を、TAKASHIとShinpeiが笑顔で見守りながらしっかりと支えていた。
Takeshiが、Kの「STORY」を聴いて共感し、彼のことを仲間だと感じたと語り出し、この日集った観客に向けて「バンドマンみんなが思っていることだから」と贈られたのは「仲間に贈る歌」。身体全体を使って最後まで全力のステージングをする姿に、思わず胸が熱くなった観客も多くいたことだろう。

【C+K】

「サァサァ、ミテイキナヨ……ココハ、大人ニナレナイ子供タチノ楽園……」電子音声による不気味な口上が流れ、この日のトリを飾る黒いスーツ姿の5人が姿を現す。景夕(Vo/Kra)とK(B)によるユニット・C+Kと、祐弥、nisa(G/レイヴ)、Soanらサポートの面々だ。「始めようか! 行こうぜAREA!」というつんざくような景夕の咆哮で、アグレッシブなSoanのドラミングが轟き、攻撃的でいて悲哀の色も感じさせるサウンドが、聴く者の心を独自の世界へと引き込んでいく。野太いデスヴォイスで吠えたかと思えば、細く色めいた高音を響かせる景夕の歌声が、バンドの奏でる音とともにコントラストの強い情景を描き出し、客席ではヘッドバンギングが咲き乱れた。
「ようこそキングダムへ、C+Kです。本日、トリを務めさせていただきますが……(この出順)おかしくない?」と口火を切った景夕に笑いが起こる。通常はパソコンへの打ち込みによる電子音声でMCをしているが、この日はパソコンの故障と、待ち時間の長さから「キャラなんか作ってる場合じゃないよ!」と自らキャラを装うことを早々に放棄。ここから恒例の長大なトークが繰り広げられたわけだが、その中で「C+Kが誕生して約1年が経とうとしていますけども、我々、4曲で勝負しております」と、毎回全曲ライブであること、そして全てがKが作曲、景夕は作詞を手掛けているオリジナル曲であり、いずれも「タイトル未定」であることが明かされた。
そこからの後半戦、「愛してる」という言葉のリフレインが印象的なナンバーで渦巻く情念が立ちのぼるのを感じさせたかと思えば、クリーントーンのギターリフでガラリと場の空気を変え、しっとりとした楽曲で聴衆を聴き入らせたりと、名前はなくとも個性のはっきりした楽曲をさらに2曲披露。今後しばらくC+Kとしての活動はなさそうとのことだが、もっと彼らの描き出すものを見てみたいという気持ちにさせられた。
アンコールで奏でられたのは、フェスの主催であるKのナンバー。「バンドが終わってしまうと、こうやって隣に人がいてくれるだけですごく嬉しい」と語ったKから、ファン、そして仲間であるバンドマンたちへと向けて贈られた「STORY」は、いつにも増して温かな空気で会場を包んでいたように思う。

この日の終演後には同イベントの第5弾『-The Kingdom Fes,-』vol.Ⅴが2019年4月9日にTSUTAYA O-WESTにて開催されることが発表された。当日は、Kがスペシャルセッションバンド「平成マッスルボーイズ」(Vo.尋(NOCTURNAL BLOODLUST)/G.GAKU(FEST VAINQUEUR)/G.祐弥(DuelJewel、ユウヤヤバセ)/B. K/Dr.Allen(Serenity In Murder))に参戦することも明らかとなり、共演バンドの顔ぶれにも期待が高まる。続報を心待ちにしよう。

◆セットリスト◆
【マクラカ壊死】
01.ココロノぺドロ
02.埠頭
03.smart dog
04.漠然と獏
05.我夢

【K】
01.Rebirth
02.Higher
03.深愛
04.4/4Party
05.PP
06.MY WORLD

【TAKASHI】
01.STARRY HEAVENS
02.0と1
03.SOS
04.NEXT STAGE
05.CONTINUE

【Soanプロジェクトwith芥】
01.朽ち木の行方
02.薄紅は舞い散り寂光に消える
03.躁狂の踊り子~山紫水明の宴~
04.arrive
05.hysteria show time
06.frowery count

【GTB】
01.クリスマイル
02.a live
03.RUN RUN RUN
04.LMTB
05.仲間に贈る歌

【C+K】
01.タイトル未定
02.タイトル未定
03.タイトル未定
04.タイトル未定
EN
01.STORY

(文・古原孝子/写真・コザイリサ)


【ライブ情報】
●『-The Kingdom Fes,-』vol.Ⅴ
2019年4月9日(火)TSUTAYA O-WEST
開場17:00/開演 17:30
出演:K/ラッコ/Soanプロジェクトwith芥/KHRYST+/REIGN/平成マッスルボーイズ[Vo.尋(NOCTURNAL BLOODLUST)/G.GAKU(FEST VAINQUEUR)/G.祐弥(DuelJewel、ユウヤヤバセ)/B. K/Dr.Allen(Serenity In Murder)]
料金:スタンディング 前売 ¥4,200(税込・1Drink代別)
<プレオーダー >
【受付期間】1月12日(土)12:00~1月20日(日)23:59
【入金期間】1月22日(火)13:00~1月24日(木)21:00
<一般発売>
2019年2月2日(土)10:00~
■URLプレオーダー・一般共通(パソコン/スマートフォン/携帯共通)
URL:http://eplus.jp/Kingdomfes/
[問]TSUTAYA O-WEST:TEL03-5784-7088

●ユウヤヤバセ×K コラボイベント決定!!
2019年2月9日(土)西永福JAM
[1部]2MAN LIVE「Another Story」
開場15:00/開演15:30
スタンディング 前売¥4,200/当日¥4,700(税込・1Drink代別)
ユウヤヤバセ:
G&Vo.祐弥(DuelJewel.ユウヤヤバセ)、G.Shun(DuelJewel)、G.K、B.seiya(ギガマウス.GTB)、Dr.Takeshi (GTB)
K:
G&Vo. K、G.千歳(Chanty)、G.祐弥(DuelJewel.ユウヤヤバセ)、B.Ivy(マクラカ壊死)、Dr.匠(ex.UnsraW)
[2部]アコースティックLIVE「あなざぁすとーりぃ」
開場19:00/開演19:30
シッティング指定席 前売¥3,000/当日¥3,500(税込・1Drink代別)
Vo.祐弥&K、G.Shun&千歳
[チケット]
一般発売
2018年12月8日(土)10:00~
1部URL(パソコン/スマートフォン/携帯共通)
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002278871P0030001
2部URL(パソコン/スマートフォン/携帯共通)
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002278876P0030001

●WING WORKS 2nd Album「ENTITY」リリース記念 2MAN LIVEシリーズ『機密の花園 with K』」
2019年1月11日(金)四谷LOTUS
開場18:30/開演19:00
前売り¥4,000/当日¥4,500
[出演]
WING WORKS/K
WING-MEN<LIVE MENBERS>
G.鈴木俊彦、G.COMING SOON…、B.YUCHI、Dr.匠、Mp.ryu(ex.FeniX)
[チケット]
11月24日(土)12:00~
イープラス(https://eplus.jp
[企画制作]G2TD records
[問]四谷LOTUS:03-5315-4781

●PS COMPANY PRESENTS K ONEMAN LIVE『Thunderous Zeal 』
2019年2月18日(月)町田The Play House
開場18:00/開演 18:30
スタンディング 前売¥4,200(税込・1Drink代別)
[問]PS COMPANY 03-5913-9008
[チケット]
一般発売
12月15日(土)10:00~
■URL(パソコン/スマートフォン/携帯共通)
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002278358P0050001P006001P0030001

●PS COMPANY PRESENTS =K=COUNT DOWN ONEMAN LIVE「Welcome to 2019″MY WORLD」
12月31日(月)吉祥寺ROCK JOINT GB
開場22:00/開演 22:45
スタンディング 前売 ¥4,200/当日\4,700(税込・1Drink代別)
[出演]Vo&G.K、G.タイゾ(Kra)、G.千歳(Chanty)、B.Ivy、Dr.靖乃(Kra)
[チケット]
一般発売
2018年11月3日(土)10:00~
■URL(パソコン/スマートフォン/携帯共通)
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002272991P0030001
※深夜公演のため、18歳未満及び高校在学中の方は御入場出来ません。
※入場時にIDチェックを行なう場合もあるので、顔写真付きで生年月日が記載されている身分証を必ずお持ちください。
※未成年の方へのアルコールの販売は固くお断りしております。

Kオフィシャルサイト http://www.pscompany.co.jp/k/

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