ライブレポート

2018.6.16
シド@Zepp Tokyo
「SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 2018」~暴れ曲限定LIVE~

5月5日の東京から始まった“SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 2018”が東京へ還ってきた。追加公演の豊洲PIT 2Daysを残すものの、名目上はこのZepp Tokyoがツアーファイナルだ。今回のツアーは各日様々な趣向を凝らし、“ファン投票”“インディーズ曲限定”“昭和歌謡曲限定”などコンセプチュアルなセットリストが大きな話題を呼んだが、この日のメニューはズバリ“暴れ曲限定LIVE”。さあ、暴れる準備は出来ているか? フロアはぎっしり満員、立ち上る期待感が陽炎になって目に見えるようだ。

ゆうや、明希、Shinji、そしてマオ。ゆっくりと登場する一人一人に大歓声が襲い掛かる。マオの目がすでに攻撃色に変わっている。ゆうやが勢いよくカウントを入れ、「dummy」が始まった途端にフロアがぐらりと揺れた気がした。マオが客席に足を突っ込み噛みつくように歌っている。「隣人」では明希とShinjiが最前線に飛び出し煽りまくり、「ENAMEL」では会場全体を巻き込んだヘッドバンギングで風が起きる。誰一人、5分後のことすら考えていやしない。刹那の爆音にひたすら身を委ねるのみだ。

「怪我すんなよ。キツそうな奴は助けろよ。あとは何をやってもいい。一緒にぶっ壊れていこう」

マオの短い挨拶に続き、最新アルバム『NOMAD』からハイスピードのメタルチューン「XYZ」。フロア全体で突き上げる拳が壮観だ。一転して明るいスピードポップ「Re:Dreamer」でマオがようやく笑顔を見せ、客席にマイクを向け大合唱をリードする。「MUSIC」は打ち込みを使った高速エレクトロ・ロックで、明希が弾くスラップ・ベースのソロがかっこいい。中間部のジャジィな4ビートも実にお洒落。暴れ曲オンリーとはいえ1曲ごとに味付けを変えて飽きさせない、それがシドの楽曲の強みだ。

「次にこんなことやれるかわかんない。悔い残すなよ」(明希)
「のっけからすごいね。パワーもらったんで、ここから倍返しだ」(Shinji)
「2018年で一番暴れた1日にしてやってくださいよ」(ゆうや)

3人が一言ずつ、そしてマオの「ここからはねっとりと絡まっていきましょう」という言葉を合図に、「capsule」「必要悪」と劇的なテンポチェンジを持つヘヴィロック二連発へ。思い切り歪ませた明希の極悪ベースが工事現場のノイズのようにズシリと響き渡る。リード曲よりアルバム曲やカップリング曲がここぞとばかりに自己主張する“暴れ曲”のセトリだが、「バタフライエフェクト」はシングルとしては稀有な攻撃型ヘヴィロックとして強烈な個性を見せつける。蝶のように舞い蜂のように刺す、Shinjiのハードなギターワークは手元を見ているだけで楽しい。

「若干まったりしたけど、ここからまたぶっ壊していくから。お前らに新曲持ってきました」

新曲「VOICE」は、豪快な2ビートとメンバー全員コーラスが印象的な陽性のメロディック・パンクチューンだ。マオがオーディエンスにシャウトを求め、にっこり笑ってOKサインを出す。間髪入れずに「Dear Tokyo」を繰り出すと、フロアも二階席も一体となり拳振り上げ、ジャンプ、クラップ、ヘドバン、熱いコーラスで応戦。「今日はすげーな」と思わずマオが笑う。そのまま「one way」へとなだれ込み、全員が左右にステップを踏みながら踊りまくる、カオスの海の中で陽気に溺れている。

タイトルとは裏腹にガンガン飛ばすロックチューン「プロポーズ」でさらにアクセルを踏み込み、本編ラストを飾ったのはとことんヘヴィなメタル・ダンスチューン「眩暈」だった。ここまで14曲でなんと60分ちょっと。14曲を全力疾走で駆け抜けたバンドも、暴れまくったオーディンスも、しかしどちらもギブアップする気はゼロ。アンコールの拍手に呼び戻されたマオが「ここからもっと飛ばしていこうか」と不敵に笑う。乱舞の宴の再開だ。

インディーズ時代から暴れ曲として名高い「赤紙シャッフォー」、エスニックなギターリフが妖しく舞う「敬礼ボウイ」。サディスティックなまでに攻撃的な2曲を叩きつけメンバーは一旦ステージを降りたが、鳴りやまない拍手と歓声に応えてダブル・アンコールが実現した。「もっともっとヤらしいおまえらが見たいんだ」とマオが煽る。明希が「飛ばせ! かかってこい!」と叫ぶ。曲は「park」、そして本当のラストは「吉開学17歳(無職)」だった。一番最後に最速ハードコアチューンを持ってくるとんでもない展開に場内騒然、マオが酸素ボトルを破壊し、明希はベースを置きフロアに飛び込もうとする。暴れ曲限定LIVEにふさわしい、カオスでエモーショナルなラストシーンだった。

「トーキョー、気持ち良かったか? 俺も2回もイっちまったよ。サンキュー、バイバイ」

アスリートのようなスピード感で一気に駆け抜けた90分18曲。15周年を迎えてたとえベテランと呼ばれても落ち着いたバンドになる気はさらさらない、“暴れ曲限定LIVE”はシドの生き方そのものだった。

終演後には7月25日にライブ映像作品『SID TOUR 2017「NOMAD」』、8月22日にニューミニアルバム『いちばん好きな場所』のリリースが発表され、9月からは“SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 「いちばん好きな場所2018」”の開催も発表された。そして“SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 2018”の追加公演も、6月27日(水)・28日(木)、豊洲PITにて実施される。それぞれ、“昭和歌謡曲限定LIVE”、“インディーズ曲限定LIVE”と、これもまたコンセプトの違うライブとなる。シドは攻め続け、走り続け、暴れ続ける。15周年の祝宴、最高のクライマックスはこれからだ。

◆セットリスト◆
01. dummy
02. 隣人
03. ENAMEL
04. XYZ
05. Re:Dreamer
06. MUSIC
07. capsule
08. 必要悪
09. バタフライエフェクト
10. VOICE
11. Dear Tokyo
12. one way
13. プロポーズ
14. 眩暈

En1. 赤紙シャッフォー
En2. 敬礼ボウイ
WEn1. park
WEn2. 吉開学17歳(無職)

(文・宮本英夫/写真・今元秀明)


【リリース情報】
●LIVE DVD&Blu-ray『SID TOUR 2017 「NOMAD」』
21018年7月25日(水)発売

2017年10月27日に行われたSID TOUR 2017 「NOMAD」、東京国際フォーラム ホールA公演の模様を余すところなく全楽曲収録。初回生産限定盤にはメイキング映像&ライブ写真集付。

[初回生産限定盤DVD(DVD+写真集)]KSBL-6322/3 ¥6,000+税

[通常盤DVD]KSBL-6324 ¥5,000+税

[初回生産限定盤Blu-ray(Blu-ray+写真集)]KSXL-268/9 ¥7,000+税

[通常盤Blu-ray]KSXL-270 ¥6,000+税

<収録曲>
01. NOMAD
02. XYZ
03. Dear Tokyo
04. KILL TIME
05. 螺旋のユメ
06. 硝子の瞳
07. スノウ
08. 刺と猫
09. 嘘
10. 低温
11. 躾
12. バタフライエフェクト
13. ANNIVERSARY
14. V.I.P
15. 夏恋
16. one way
17. 青
18. 循環
19. Re:Dreamer
20. 普通の奇跡

Documentary
SID TOUR 2017 「NOMAD」 2017.10.27 東京国際フォーラム

●Mini Album『いちばん好きな場所』
2018年8月22日(水)発売

[初回生産限定盤(CD+DVD)]KSCL-3076/7 ¥2,778+税

[通常盤(CD)]KSCL-3078 ¥1,852+税

<収録曲>※初回生産限定盤、通常盤CD共通
01. VOICE
02. Reverb
03. その未来へ
04. ラバーソール
05. いちばん好きな場所

【ライブ情報】
●SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 2018 追加公演
6月27日(水)豊洲PIT ~昭和歌謡曲限定LIVE~ OPEN 18:00 / START 19:00
6月28日(木)豊洲PIT ~インディーズ曲限定LIVE~ OPEN 18:00 / START 19:00
[問] キョードー東京 0570-550-799
チケット料金:¥7,300(税込/ドリンク代別)※未就学児童入場不可
チケット一般発売日:6月17日(日)10:00~

<プレイガイド>
ローソンチケット http://l-tike.com/sid15th/ 0570-084-003(Lコード 74891)
チケットぴあ http://w.pia.jp/t/sid-tt/ 0570-02-9999(Pコード 114-435)
イープラス http://eplus.jp/sid15th-livehouse/
Yahoo!チケット http://r.y-tickets.jp/sid1801
キョードー東京 https://ticket.kyodotokyo.com/sid_15th.do 0570-550-799

●SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 「いちばん好きな場所 2018」
9月3日(月)神奈川 / CLUB CITTA’ OPEN 18:00 / START 19:00
9月4日(火)神奈川 / CLUB CITTA’ OPEN 18:00 / START 19:00
9月8日(土)静岡 / Live House浜松 窓枠 OPEN 17:00 / START 18:00
9月9日(日)岐阜 / 岐阜club-G OPEN 17:00 / START 18:00
9月11日(火)愛知 / 名古屋ダイアモンドホール OPEN 18:00 / START 19:00
9月14日(金)群馬 / 高崎club FLEEZ OPEN 18:00 / START 19:00
9月15日(土)茨城 / 水戸LIGHT HOUSE OPEN 17:00 / START 18:00
9月18日(火)栃木 / HEAVEN’S ROCK宇都宮VJ-2 OPEN 18:00 / START 19:00
9月21日(金)石川 / 金沢EIGHT HALL OPEN 18:00 / START 19:00
9月23日(日・祝)長野 / 長野CLUB JUNK BOX OPEN 17:00 / START 18:00
9月24日(月・休)新潟 / NIIGATA LOTS OPEN 17:00 / START 18:00
10月3日(水)宮城 / 仙台Rensa OPEN 18:00 / START 19:00
10月5日(金)青森 / 青森Quarter OPEN 18:00 / START 19:00
10月6日(土)岩手 / 盛岡CLUBCHANGE WAVE OPEN 17:00 / START 18:00
10月8日(月・祝)福島 / 郡山HIP SHOT JAPAN OPEN 17:00 / START 18:00
10月13日(土)北海道 / 釧路NAVANA STUDIO OPEN 17:00 / START 18:00
10月14日)(日)北海道 / 帯広MEGA STONE OPEN 17:00 / START 18:00
10月18日(木)大阪 / なんばHatch OPEN 18:00 / START 19:00
10月20日(土)香川 / 高松MONSTER OPEN 17:00 / START 18:00
10月21日(日)愛媛 / 松山WstudioRED OPEN 17:00 / START 18:00
10月27日(土)岡山 / 岡山CRAZYMAMA KINGDOM OPEN 17:00 / START 18:00
10月28日(日)広島 / 広島CLUB QUATTRO OPEN 17:00 / START 18:00
11月1日(木)京都 / KYOTO MUSE OPEN 18:00 / START 19:00
11月3日(土・祝)兵庫 / 神戸CHICKEN GEORGE OPEN 17:00 / START 18:00
11月4日(日)滋賀 / 滋賀U☆STONE OPEN 17:00 / START 18:00
11月7日(水)佐賀 / 佐賀GEILS OPEN 18:00 / START 19:00
11月8日(木)福岡 / 福岡DRUM LOGOS OPEN 18:00 / START 19:00
11月10日(土)熊本 / 熊本B.9 V1 OPEN 17:00 / START 18:00
11月11日(日)鹿児島 / 鹿児島CAPARVO HALL  OPEN 17:00 / START 18:00
11月17日(土)埼玉 / HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3 OPEN 17:00 / START 18:00
11月21日(水)東京 / マイナビBLITZ AKASAKA OPEN 18:00 / START 19:00

ID-S BASICチケット優先予約:受付期間 6月22日(金)12:00~6月26日(火)16:00
ID-S LIGHTチケット先行予約:受付期間 6月27日(水)12:00~7月3日(火)16:00
SID MOBILEチケット先行予約:受付期間 6月27日(水)12:00~7月3日(火)16:00
チケット料金:¥7,300(税込/ドリンク代別)※未就学児童入場不可
チケット一般発売日:8月11日(土・祝)

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