2月8日に1stアルバム『BEGIN』を発売したThe Benjamin。リリース当日に彼らは、新宿HOLIDAYを舞台に無料ワンマンライブ「The Benjamin ONEMANSHOW TOUR2017春『BOYS WILL BEGIN』」を行った。その日の模様を、以下へお伝えしよう。

◆飛び交う黄色い声援。まるでアイドルのコンサート!?

この日は無料公演という理由もあり、場内は後ろまでファンたちで埋まっていた。年齢層が若干高めなのはご愛嬌。それだけ彼らと一緒に青春を続けている人たちが多いという証拠。

ライブは、1stアルバム『BEGIN』の冒頭を飾った『BEGIN-不幸のドン底から奇跡の大逆転の始まり-』からスタート。彼ら自身が、今のビジュアルシーンの中で奇跡の大逆転を狙っている。その意気込みと勢いをぶつけるべく、3人は攻めるように歌や演奏を突きつけてきた。

ビートポップチューン「バニー」が流れたとたん、会場中の人たちが無邪気にはしゃぎだした。胸をウキウキ騒がせるポップなビートソングに刺激され、何時しか誰もがにやけた表情で楽しく両手を振り、うさぎのようにピョンピョン飛び跳ねていた。

飛び交う黄色い声援。まるでアイドルのコンサート!?は言い過ぎか。でも、キャーキャー悲鳴にも似た高い声が飛び交っていたのも事実。「無料だからと言って節約したり簡易的なワンマンはしません。君たちを夢中にさせてやります。ここからBEGINしていこうぜ!!」と語ったのは、ロックスターを夢見続けてる永遠の17歳おじさんのMiney(ミネムラアキノリ)。

◆客席中から突き上がる無数の拳。ヤバい、理性がどんどん溶けだしてゆく。

軽快に走り出したブリティッシュなビートに乗せて届けたのが「Brother」。駆けだす歌と演奏へ刺激を受け、会場中の人たちがメンバー一人一人にコールを捧げれば、舞台上と客席が一体となって熱を求めてゆく。

いい感じで温ったまってきたフロアーへ、とろけるように熱くなろうと彼らは『ベイクドチーズ』をぶつけてきた。Mashoe(ツブクマサトシ)の気持ちを心地好く上げる爽やかな歌声、Mineyは時折絶叫を加え、とろける熱狂の中へ痛い刺激を加えてゆく。客席中から突き上がる無数の拳。気持ちを火照らす60’Sポップロックチューンに触発され、誰もが「とろけるように熱く」なっていた。

熱した勢いにダイブしてゆけ!!と言わんばかりに、The Benjaminは激熱なロックンロールナンバー「バンジージャンプ」を叩きつけた。躍動するビートに煽られ、誰もが両手を咲き誇る花のように揺らし、明るく爆走する演奏へ身を任せていた。徹底してアガっちゃおう!!と言わんばかりに感情のストッパーをぶっ壊してゆく熱狂のダンスパーティがここには生まれていた。

◆誰もが想いを預け、The Benjaminの演奏に優しくハグされていた。

ここからはアルバム『BEGIN』に収録した楽曲を軸に演奏。フワフワとした50’S要素を抱いたポップチューンの「ブラシ」は、Mashoeがヴォーカルを担当。身体をシェイクさせるディスコビートが心をウキウキと騒がせてゆく。何時しか飛び跳ねたくなる気持ちも納得だ。

愛しい人へ想いを告白するように、Mineyがラブリーなモードでハートフルに「バスタオル」を歌いかけた。こんな気持ちで互いが包まれあえたら絶対に相手の虜になってしまう。場内でも、誰もが「バスタオル」に想いを預け、The Benjaminの演奏に優しくハグされていた。

これまでの暖かな熱を持った雰囲気から、一変。「ブロックショット」ではクールに唸るよう、何処か影を秘めたダウナーな歌を投影。渋い大人のロックした姿も、イカしてるじゃない!!

妖しい大人の男の魔力で触れた人たちを虜にさせる歌の登場だ。大人の男が本気で口説くときは、こんな渋くも艶めいた表情でせまるということか!? 会場中の人たちも、メロウでクールでグルーヴィな「ビルディング」の歌と演奏にうっとり酔いしれていた。

ふたたび表情は、一変。これまでのテンション高くも緊張感あふれた空気を優しく解きほぐすように、Mashoeが温かな歌声を通し「Brick」を歌いあげた。その歌と演奏は、心や身体に優しく光を注いでゆく。切ない歌の中にも、優しさを垣間見せるところがMashoeらしさ。

ふたたび心のエンジンが始動を始めた。ゆったりと、でも次々と早い速度でギアを上げながらMashoeが「ブレーキ」を歌いだした。身体中にどんどん温かいエナジーが巡ってゆく。軽快に弾む「ブレーキ」が心地好く身体を火照らせていく…。

◆さぁ、胸のブザーを鳴らせ!!

「君たちの手拍子や歓声の一つ一つが音楽を作りあげていきます、一緒に楽しみましょう」の言葉に続き、ひねた歌へ妙に虜になってゆく「ブーメラン」を演奏。燻銀なギターフレーズを突き付けるTacky(ウスイタクマ)。何処かブルーズな雰囲気へ彼らの深い音楽性を覗き見た気分だ。

ブルーズなセッションを背景に、歌い手はTackyへシフト。「イキたいと思ってるなら、お前たちバッチグーはどうだーっ!!」と叫ぶTackyの煽りから、演奏は「バッチグー!」へ。明るく光を降り注ぐように、Tackyはウキウキな気分でロックンロールチューン「バッチグー!」を歌いかけてきた。サビでは会場中の人たちがバッチグー!ポーズをキメながら、ノリノリな演奏へ楽しく身を預けていた。

舞台上と客席で熱狂と絶叫のバトルをしようと「BATTLE FEVER」が飛び出した。感情を熱く昂らせる演奏へ、会場中の人たちが「HEY HEY」絶叫を上げ挑みかかってゆく。サビ前には場内が真っ二つに。サビ歌の始まりと同時に観客たちがグチャグチャにまみれだした。理性なんかどっかいっちまったね、無邪気にバトッてフィーバーしてこそパーティだ。このハチャメチャな一体感の虜になり、The Benjaminのライブに足を運ぶ人たちが増えているのも納得だ。

「ブザー」でも、観客たちが頭上高く両手を振り上げグチャグチャにまみれ続けていた。「さぁ、胸のブザーを鳴らせ!!」と煽る3人。彼らへ絶叫の黄色い声をぶつけ返してゆく観客たち。胸のブザーを鳴らすと、こんなにも感情が嬉しく壊れるとは。この楽しさ、病み付きになる!!

この勢いを打ち放とうとばかりに、超絶明るい爆裂パンクチューンの「バッターボックス」が飛び出した。身体中から次々とワクワクとした衝動が沸き上がる。全力疾走で騒がないと、破裂しそうな感情が治まらない!!

熱した身体へ、さらに熱した接吻をThe Benjaminがぶち噛ましてきた。舌をグイグイ押し込むくらいに火照りきった感情で、The Benjaminは「ベーゼ」を絡みつくように演奏。観客たちも身体がきしむほどの求愛へモッシュしながら熱く想いを返してゆく。ホント「生きていて良かった」気分だ!!

3人の歌声が重なりあったとき、スケールあふれる演奏が心を揺さぶった瞬間、温かく流れる滴を胸に覚えていた。

「白熱したねぇ、音楽は自由で楽しいですね。活動して2年が経つわけだけど。2年前の自分たちって、確かに楽しみだという気持ちもありましたが、途中で無くなっちゃう不安もありました。幸せなときほど恐さを覚えることってあるじゃないですか。正直細かいことはあまり覚えてないのも現実で、スマホを見てもみんなで楽しんでる写真ばかりなんですよ。人って、悲しいときとか怒ってることをわざわざ残しておかないと思うんです。人間って楽しいことや嬉しいことを残そうとするのが本能だと思います。君たちも楽しいことや嬉しいことを本能として残そうしているように、これからも一緒に楽しんでいこうじゃない」(Miney)

これからも一緒に仲間たちと笑顔で未来を描こうと、The Benjaminはメロウでスロウな「バトンタッチ」を歌い奏でてきた。一つ一つの言葉や旋律が胸にジンッと染みてゆく。「ここにおいでよ」と誘いを受けギュッと歌と演奏で抱きしめられたように、何時しか3人の優しい人柄へその身が包まれていた。3人の歌声が重なりあったとき、スケールあふれる演奏が心を揺さぶった瞬間、温かく流れる滴を胸に覚えていた。

「こうしてステージに立てるって本当に幸せなこと。何より、君たちとはしゃいで歌ってくことが一番グッとくる。また遊びに来てください、また会いましょう」。楽しみだ楽しみだ」と歌いだしたMineyとファンたち。互いに温もりを抱きながら終えるのも素敵だが、一緒に明るい光に包まれ楽しくパーティしてこそがThe Benjaminのライブ。最後に彼らは「バスストップ」を届けてきた。ゆっくり温かく上がっていく熱。眩しい青春模様へ、胸のときめきを覚えてゆく大勢の人たち。The Benjaminの3人と一緒に、キュンと切なくも素敵な青春の1ページを彩る気持ちになれる!? 終盤にふたたび生まれた「楽しみだ楽しみだ」のやり取り。共に歌を口づさみながら、誰もが無邪気な少年少女に戻り眩しい輝きを受け止めていた。

◆この興奮、ぜひ6月7日のTSUTAYA O-WESTへ連れていこうじゃないか!!

「みなさんの笑顔で僕たちの音楽はやれています」(Mashoe)。アンコールは、The Benjaminの魅力である心に爽やかな風を運ぶハートフルな「SORA-Boing229-」を演奏。Mashoeの歌声や演奏が、触れた人たちの気持ちを心地好く空へと連れ出した。ゆっくりと心地好く上がり続ける感情、何時しか誰もが大きく両手の翼を広げ、笑顔で楽しく舞い上がり続けていた。

結成当初の衣装であるハットをかぶりながら3人は「HEY YOU!? LOVE ME!?」と叫び、「WAO!!」と艶めいた声を上げ、超絶ご機嫌なロックンロールナンバーをぶつけてきた。最後の最後にThe Benjaminが届けたのは「バーバラ」だ。身体をバラバラにするくらいの興奮が嬉しいじゃない。何時しか大勢の人たちが熱狂のロックンロールパーティへ最上級の笑顔で嬉しく溺れていた。この興奮、ぜひ6月7日のTSUTAYA O-WESTに連れていこうじゃないか!!

3月4日には大阪梅田D’、4月1日にはHOLIDAY NEXT NAGOYAを舞台に、無料ワンマンを開催する。ぜひ大阪や名古屋方面の方は、この熱狂をリアルに味わうためにも足を運んではいかがだろうか!?

◆セットリスト◆
01. BEGIN-不幸のドン底から奇跡の大逆転の始まり-
02. バニー
03. Brother
04. ベイクドチーズ
05. バンジージャンプ
06. ブラシ
07. バスタオル
08. ブロックショット
09. ビルディング
10. Brick
11. ブレーキ
12. ブーメラン
13. バッチグー!
14. BATTLE FEVER
15. ブザー
16. バッターボックス
17. ベーゼ
18. バトンタッチ
19. バスストップ
EN
01 .SORA-Boing229-
02. バーバラ

(文・長澤智典)


【リリース情報】
New Album『BEGIN』
2017年2月8日(水)発売
(発売元:BadeggBox 販売元:BM.3)

BDBX-0040 ¥3,000+税

[CD]
01. BEGIN -不幸のドン底から奇跡の大逆転の始まり-
02. ブラシ
03. バスタオル
04. ブロックショット
05. ベイクドチーズ
06. ベーゼ
07. Brick
08. BATTLE FEVER
09. ブーメラン
10. バッチグー!
11. バスストップ
12. バトンタッチ

【ライブ情報】
●The Benjamin ONEMANSHOW TOUR2017春『BOYS WILL BEGIN』
2017年3月4日(土)大阪梅田D’
開場/開演:18:00/18:30
2017年4月1日(土)HOLIDAY NEXT NAGOYA
開場/開演:18:00/18:30
チケット代:無料(*1DRINK別途)

●The Benjamin ONEMANSHOW TOUR2017春「BOYS WILL BEGIN」FINAL『Tomorrow know today』
2017年6月7日(水)渋谷TSUTAYA O-WEST
開場/開演:18:30/19:00
料金:adv¥3,500/door¥4,000(*1DRINK別途)

●BadeggBox presents「BATTLE FEVER TOUR 2017」
音楽レーベルBadeggBox主催の恒例ライブイベントツアー! 今話題のバンド達が豪華出演!
2017年4月15日(土)宇都宮KENT
出演:The Benjamin/怪人二十面奏/マイナス人生オーケストラ/藍-AI-/Dacco/More
2017年4月16日(日)仙台HOOK
出演:The Benjamin/怪人二十面奏/マイナス人生オーケストラ/藍-AI-/Dacco/TЯicKY
2017年4月29日(土)名古屋Jammin’
The Benjamin/怪人二十面奏/マイナス人生オーケストラ/藍-AI-/Neverland 他
2017年4月30日(日)大阪Varon
The Benjamin/怪人二十面奏/マイナス人生オーケストラ/藍-AI-/Neverland 他
2017年5月02日(火)博多Drum Son
The Benjamin/怪人二十面奏/マイナス人生オーケストラ/藍-AI-/umbrella 他
2017年5月07日(日)渋谷DESEO
The Benjamin/怪人二十面奏/マイナス人生オーケストラ/藍-AI-/umbrella/シビレバシル/heidi.

チケット先行発売は1月28日からBadeggBoxオンラインショップにて受付開始!
http://badeggbox.shop-pro.jp/?pid=111617273

The Benjamin オフィシャルサイト http://thebenjamin.jp/