ライブレポート

2015.2.11

Psycho le Cému@豊洲PIT

Psycho le Cému 15th Anniversary Live「TOKYO PARALLEL WORLD~はじまりの奇跡~」

 

IMG_8820

 

2002年にシングル『愛の唄』でメジャーデビューを飾り、当時のV系バンドの中でもひと際異彩を放ち、衣装、コンセプト、エンターテイメント性など、独自のアイデンティティーを駆使したパフォーマンスで新たな旋風を巻き起こしたサイコ・ル・シェイム。2006年に惜しまれつつも活動休止し、その後は2009年にバンド結成10周年記念ライブを行ったのみで表立った正式な活動はなかったが、結成15周年を迎えた昨年10月2日のデビュー記念日に復活ライブを発表! チケットは全て即日完売するなど、ファンの期待も高まる中、ついに2015年2月11日、豊洲PITにて華々しく復活を遂げた!

 

『TOKYO PARALLEL WORLD〜はじまりの奇跡〜』

会場の照明が落とされると、大きな歓声と共に、闇に包まれたフロアはメンバーカラーの5色のペンライトで埋め尽くされた。そして次の瞬間。うっすらとした光がステージに戻ると、目に飛びこんで来たのは、横一列に並ぶサイコ・ル・シェイム5人の姿だった。中央に立ったYURAサマが、今回のライブのストーリーとなる『TOKYO PARALLEL WORLD』の案内人となり、メンバー1人1人のキャラクターを説明するという他に類を見ないオープニング。まさに。この斬新さこそが、サイコ・ル・シェイムなのである。

 

2W5A5660

 

そんな彼らが幕開け1曲目として選んでいたのは、下手ギターのLidaとベースのseekは楽器をスタンバイしプレイするも、上手ギターのAYAとドラムのYURAサマは、ヴォーカルのDAISHIを挟み、ダンスで魅せるというスタイルの同期曲「激愛メリーゴーランド」。今や、大衆的な人気を誇る“エアーバンド”ゴールデンボンバーの出現により、バンドでありながら楽器を持たずパフォーマンスで魅せるというステージングは珍しくないご時世となったが、彼らサイコ・ル・シェイムは15年も前からこのスタイルを個性としてきたバンドなのである。

 

さらに、彼らを語るのに特筆すべきことはもう1つ。“スーパーコスプレバンド”と称された、キャラクターが最大限に活かされたカラフルでポップな衣装である。結成当初、楽曲の方向性よりも、まず最初に話し合ったのが“衣装”だったというほど、衣装は彼らにとって何よりも一番大切なモノなのだ。中でもバンドのアイコンとも言える女キャラのパイオニアであるAYAとキワモノキャラを務めるseekの存在は一際目を惹く存在。またこれも、現代のファッションリーダーと言われるきゃりーぱみゅぱみゅや、ゆるキャラブームの先駆けと言っても過言では無い。まさしく。時代がサイコ・ル・シェイムに追いついたのである。

 

Lida_2W5A5200 DAISHI_2W5A5273 AYA_9Z8A8490

 

しかし。彼らの強みはキャラクターを活かしたエンターテイメント性の高いパフォーマンスだけではない。AYAとYURAサマの先導によって、ペンライトで埋め尽くされたオーディエンスが楽曲に合わせて揃いの振り付けで盛り上がる様子は、新たな時代の幕開けを予感させるモノだったが、何よりも素晴しいのは、どこまでもディープで激しくありながらも、歌えるメロディーをしっかりと中心に置いている音楽性の高さだ。ヘヴィ・メタルをルーツとするメインコンポーザーのLidaが生み出す楽曲センスは、実にクオリティの高いモノである。この日も、そんな激しさとメロウさを共存させた独自のサウンドでライブを盛り上げていった。ほとんどのシングル曲を網羅したセットリストは、色濃く当時を蘇らせる時間でもあったと言える。

 

seek_2W5A6115 YURA_9Z8A8854

 

中盤で差し込まれた“お芝居”は、夢も希望もなく現代の街をふらつく若者DAISHIが、そんな人間が迷い込むという【裏の東京】であるTOKYO PARALLEL WORLDにトリップしパラレルトラベラーとなって、裏東京の住人である新宿カジノ町を仕切るギャンブラーキング・YURAサマ、原宿ホロスコープストリートの占いババ・AYA、上野ミュージックサファリパークのパンクモンスター・seek、水道橋コロシアムで戦う男爵レスラーⅢ世・Lidaと出逢っていくという物語。

 

DAISHIは、ギャンブラーキングから“元の世界に戻るには占いババに占ってもらうしかない”と入れ知恵されるが、占うには“333万円を払うか、パンクモンスターのネックレスとの引き換えが条件”だと言われてしまう。そこでパンクモンスターを探し当てるが、ネックレスを外すカギは男爵レスラーⅢ世が持っていることを知り、共に会いに行くのだが、カギが錆びていて開けることが出来ない。そこへギャンブラーキングであるはずのYURAサマが、ギャンブルに負け、実はバイトをしていた鍵の110番からかけつけ、ネックレスを外そうとするも失敗。絶望の底に突き落とされた4人が集まっているところへ、占いババが現れ、“この5人でバンドを組めば成功するのが見える”と言う。こうして5人はサイコ・ル・シェイムというバンドで、一緒に夢を追いかけることとなる。まさに、それはこの日のサブタイトル『~はじまりの奇跡~』を描いたドラマだった。

 

9Z8A9217

 

サイコ・ル・シェイム——。

2015年のバンドシーンの中で、そのバンド名はとても新鮮に響くが、時代は今、彼らを求めている。そう感じた夜だった。アンコールでは、インディーズ時代から歌い続けてきた彼らの代表曲「聖〜excalibur〜剣」「Murder Death Kill」そして、“僕たち5人は、この曲に助けられて頑張ってきたし、この先もこの曲を胸に頑張っていきます”というDAISHI の一言から、いつもライブを締めくくっていた彼らとオーディエンスにとって大切な曲「Remembrance」に繋げられ、幕を閉じた。

 

この「TOKYO PARALLEL WORLD」と題された記念ライブは、この後Zepp DiverCity Tokyoに舞台を移す。14日の『~思い出のあの時へ~』、15日の『〜あの場所を夢見て〜』では、いったいどんなドラマが描かれていくことになるのだろうか? そしてこの先、サイコ・ル・シェイムは、どんな展開を魅せてくれることになるのか? 期待は膨らむばかりだ。今週末の残り2公演も大いに注目である!

 

なお、この2月11日豊洲PITのライブの模様は、4月にWOWOWでの放送が決定している。

 


 

【ライブ情報】

Psycho le Cému 15th Anniversary Live

TOKYO PARALLEL WORLD

※全公演、即日完売!

 

~はじまりの奇跡~

2015年2月11日(水・祝)豊洲PIT

開場17:00 /開演18:00

 

~想い出の時へ~

2015年2月14日(土)Zepp DiverCity Tokyo

開場17:00 /開演18:00

 

~あの場所を夢見て~

2015年2月15日(日)Zepp DiverCity Tokyo

開場15:00 /開演16:00

 

(問)DISK GARAGE:050-5533-0888(平日12:00-19:00)

 

2月11日豊洲PIT公演がWOWOWで4月オンエア決定!

http://wowow.co.jp/plc/

サイコ・ル・シェイム オフィシャルサイト

http://psycholecemu.com