ライブレポート

2014.12.12

12012@TSUTAYA O-EAST

激炎の咆哮 最終夜「―悲哀と狂気と激情の果てに―」

 

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年内での活動休止を発表した12012の、12回目となる12012の日。

“最終夜”と銘打たれたこの日のライブは、バンドのターニングポイントに必ずワンマンを行ってきたというO-EASTで行われた。

 

白い幕が降りたステージ。客席のライトが落とされると、ステージ横のスクリーンにメンバーの姿と目まぐるしく時を刻む時計が映し出された。

この日のライブの意味を再認識させられるような映像、そして鳴り響いたのは10月1日にリリースされたミニアルバム『XII』から「Vicious of absolution」。

幕が降りたままのステージに、5人のシルエットが映し出される。白に浮かび上がる黒い影が憂いを帯びた音色を奏でる様は、この上なく儚く美しい。

 

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そんな光景に引き込まれていると、シンバルのカウントが「vomit」の幕開けを告げた。

途端に幕が落とされ、静から動へ。その切り替わりは実に鮮やかだ。激しく明滅する赤と紫、宮脇渉(Vo)のコールにオーディエンスは力強く応え、ソリッドなギターリフと、塩谷朋之(B)、川内亨(Dr)のリズム隊が織りなすダイナミックなビートに、ヘッドバンギングが沸き起こる。

続く「SUICIDE」では重厚なサウンドとデスヴォイスを、「薄紅と雨」では激しくもメロディアスな旋律を響かせ、視界を拳が埋め尽くす。

 

ハンドクラップと共に奏でられたのは、『XII』収録の「Story of a different dimensions」。その繊細な詞たちが美しい旋律を彩り、オーディエンスの心を鷲掴みにしたかと思えば、酒井洋明と齋藤紳一郎のギター陣によるユニゾンが印象的な「DEICIDA OF SILENCE」では〈狡猾〉〈堕ちる〉という言葉で人間の闇の深遠さを描いてみせる。

そして、淡いオレンジの光の中、歪んだリズムにのせて静かに歌い上げられる「aqua」では、宮脇の声に塩谷のベース、齋藤の、そして酒井のギターが重なり、最後に音を重ねた川内のドラムと共に、パッと視界が開けるような劇的な展開を見せた。

緩急つけた隙のないセットリストに詰め込まれた、彼らの12年間の歴史の中で生まれた新旧の名曲たち。それらを立て続けにドロップし、会場を彼らの色に染め上げていく様は圧巻だ。

 

本編後半は、さらにその勢いを加速させていく。「物足りねーな!」という言葉に煽られ、赤い光の下、妖艶な音と宮脇のエロティックな仕草に翻弄された「罠」、地鳴りのようなシャウトで会場を揺らした「僕ノ殻カラ」、そして本編ラストの「my room agony」へ――。

手を緩めることなく攻め続け、刺激に溢れた本編を終えたのだった。

 

 

本編終了後の暗転と同時に沸き起こった声に応え、いきなりのトップスピードでスタートしたアンコール。

ハンドクラップが鳴り響いた「THE PAIN OF CATASTROPHE」、静と動を鮮やかに行き来する「the red」と彼らの必殺曲を高密度に詰め込み、噴出する白煙の中、宮脇のデスヴォイスが、塩谷のシャウトが、会場内の空気を躊躇なくかき乱していく。

「暴れようかEAST!」齋藤のコールにハンドクラップが沸き起こり、総員ヘドバンで鉄板曲「「6」party」を暴れ倒した。

 

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この日は3回に及ぶアンコールが行われたが、その中でメンバー一人ひとりから今日の、そして12年間の感謝の言葉が告げられた。

「5人でいるのがすごく楽しい。もっとライブがやりたいです」という齋藤、「楽しかったことしか思い出せない」という酒井、「ライブは終わっても曲は残る。みんなの中で大切にしてください」という塩谷、「まだまだこのメンバーで音を出したい」という川内、それぞれの言葉に、深い感謝が込められていた。

そして宮脇の「俺らなりのハッピーエンディングを見せたいと思います」という言葉と共に「サイクロン」をドロップ。オーディエンスはその思いに応えるように、この日最高の一体感を見せた。

 

ラストは、降り注ぐ銀テープの中、「ocean」を披露。

〈さよならは言わないよ〉

その言葉は、感慨や感傷ではなく、一つのツアーファイナルとして完成度の高いライブを見せつけた彼らの思いそのままだったに違いない。

全28曲、3時間を超える濃密なライブを完遂した彼らに、大きな拍手が送られたのだった。

 

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実はこの日、12012から嬉しい発表が二つあった。

一つは今日のライブDVDのリリースの決定。

そしてもう一つは、あいにくの台風で振替となった今回の東名阪ワンマンツアー大阪公演「激炎の咆哮 第二夜 大阪炎上網」の後に、もう1本だけワンマンライブを行う、というもの。

2015年1月31日「激炎の咆哮 ~Cardiac arrest Performance~「人間の内面における狂気…」」と題したこのライブは、彼らの結成の地・大阪の梅田CLUB QUATTROで行われる。

 

あともう少しだけ、12012と過ごす時間が残されている。

彼らの姿を、ぜひその目に焼き付けていただきたい。

 

 

◆セットリスト◆

01. Vicious of absolution
02. vomit
03. SUICIDE
04. 薄紅と雨

05. Story of a different dimensions
06. DEICIDA OF SILENCE
07. Shudder
08. 灰降ル躰
09. Aqua
—–SADNESS—–
10. JUST THE WAY YOU ARE
11. Alone
12. deep forest
13. SHINE

14. 罠
15. 僕ノ殻カラ
16. my room agony

 

En1
17. THE PAIN OF CATASTROPHE
18. the red
19. LOVERS
20. melancholy
21. 「6」party

 

En2
22. Over….
—–In Favor Of…?—–
23. Venom

 

En3
24. As
25. 浸色
26. サイクロン
27. ocean

 

 

(文・後藤るつ子)

 


 

【ライブ情報】

12012 ONEMAN LIVE 激炎の咆哮 ~Cardiac arrest Performance~「人間の内面における狂気…」

※ペアチケットとなります

【公演日】2015年1月31日(土)

【会場】大阪・梅田 CLUB QUATTRO

【開場】17:30

【開演】18:00

【前売】ペアチケット¥4,000

 

12012オフィシャルサイト http://www.12012.jp/