ライブレポート

2014.8.23
THE KIDDIE@新宿BLAZE
「Come check our inferno!!!」

 

_DSC9479

 

THE KIDDIEの夏といえば、全国津々浦々を巡るワンマンツアーがお約束だが、今年の夏に彼らが行うワンマンライブは、この1本のみ。
2014年8月23日、ここ新宿BLAZEで、異例ともいえる一夜限りの祭典が行われた。

 

待ち焦がれた久々のライブとあって、会場内に溢れるのはたっぷりの期待と熱気。鳴り響くSEの中、このライブ限定の「Come check our inferno!!!」Tシャツに、カラフルな色違いのつなぎといういでたちのメンバーが姿を現すと、大きな歓声が沸き起こった。この衣装も、この日限りのスペシャルバージョンだ。

 

そんなスペシャルな祭典の幕開けは、夏の夜にぴったりな「shooting star」。

揺紗(Vo)が、「今日一日限りだから、全力で暴れてこーぜ!」と叫び、そののびやかな声で〈真夏の始まりを告げるように 煌めき 揺らめく幻〉という、この瞬間にぴったりのリリックを歌い上げる。鮮やかなメロディをオーディエンスの拳が彩り、会場内が、あっという間に一つになる様は圧巻の一言だ。

 

sub1

 

高らかなハンドクラップが響いた「イデオロギー」、南国のリズムにのせた「サマードリーム」では大旋回するタオルが視界を埋め尽くし、「PAIN」のおなじみのメンバーコールでは5人がセンターに集合。ビシッとポーズを決めるとフロアに笑顔が弾けた。

 

オーディエンス同様、この日を待ちわびていたであろうメンバー5人も、その溢れる気持ちそのままに、実に楽しそうな笑顔でプレイしていた。佑聖(G)はやんちゃな少年のようにステージを元気に走り回り、淳(G)とそらお(B)は目を合わせれば仲良くじゃれ合い、ユウダイ(Dr)は力強くドラムを打ち鳴らしながら、とびきりの笑顔で客席を煽る。揺紗も、
「ライブですよ! 楽しみにしてた? 会いたかった? じゃあ両思いだね!」
「今、最後の曲くらいのテンションでグイグイきてる! ヤバい!」
と抑えきれない喜びをストレートにぶつけていた。

 

 Sub4

 

ライブ中盤にきて、会場の一体感、熱量は更に増していく。「funnybunny」で揺紗の甘い声とダンサブルなサウンドにフロアはクラブさながらの盛り上がりを見せ、ユウダイもドラムセットの中で踊りまくる。
「emit.」では「愛してる!」のコールが響き、メンバー全員のハンドクラップで始まった「1414287356」では、揺紗のファルセット、淳のアコギが美しく混ざり合い、舞う扇子も艶やかに、めくるめく和の世界が描き出される。

そんな会場の熱にあてられたのか「泡とサイダー」では、機械がオーバーヒートするシーンも。しかし、そんなトラブルはものともせず、お祭り騒ぎで本編を駆け抜けたのだった。

 

 

止むことのない「全然足りなーい!」のアンコールに応え、姿を現した5人の衣装は、なんと浴衣! 渋い色味に加え、淳、そらお、ユウダイに至っては白いたすきをキリリと掛けて、実に凛々しい。
このサプライズに、フロアからはどよめきと共に「かっこいい!」「似合う!」の声が飛び交う。さらに、そらおから、「今日が人生初の浴衣」という発言が飛び出して、夏の祭典にまた一つ華を添えたのだった。

 

sub2

 

アンコールは、可愛らしく頭にヒマワリを飾った揺紗の「ほんわか聴いてください」の言葉と共に「HERO」で穏やかにスタート。
しかし、もちろんこのままほんわか終わるはずもなく、続く「CRITICAL ELEVATION」では、ギターロックの本領発揮! 華やかなギターと力強いベース、強靭なドラムで本編以上の勢いを巻き起こすと、「全然足りなーい!」のシンガロングが大きな渦となって混ざり合う。
ラストはハッピーなポップチューン「Sun’z up」を投下して会場をたっぷりの笑顔で満たし、真夏の夜を締めくくった。

 

Main3

 

この日のMCで、11月26日にニューアルバム『DYSTOPIA』がリリースされることを発表したTHE KIDDIE。
先に発表された冬のワンマンツアー、そしてそのツアーファイナルとなる12月25日の渋谷公会堂ワンマンライブと併せ、今年の彼らにとって大きな一歩となるに違いない。

「今日1日しかなかったから来られなかった人もいるかもしれないけど、一緒に夏を感じられてすごく幸せです。そして、12月25日はTHE KIDDIEの記念すべき日。その日を迎えることで僕たちの中で何か変わることがあるかもしれないし、一つ一つが大きな決定打になるかもしれない。その日をみんなでお祝いできたらと思っています」
そんな言葉でこの日を締めくくり、未来を語った揺紗。この一夜限りの祭典が、THE KIDDIEの記念すべき日への確かな足掛かりとなったことをここに記したい。

 

【ライブ当日、THE KIDDIEからコメント動画が到着!】

 

◆セットリスト◆
01.shooting star
02.PAIN
03.イデオロギー
04.サマードリーム
05.鮫
06.funnybunny
07.翼グラフィティ
08.emit.
09.1414287356
10.泡とサイダー
11.S.M.D.
12.ワンダーワールド

EN
13.HERO
14.CRITICAL ELEVATION
15.嵐の夜
16.stand by me
17.Sun’z up

 

(文・後藤るつ子)