ライブレポート

2014.4.12

PENICILLIN@Zepp DiverCity Tokyo

SPRING TOUR 2014「瑠璃色のプロヴィデンス」

 

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今年3月に3年ぶりのニューアルバム『瑠璃色のプロヴィデンス』をリリースし、全国ツアーを行っていたPENICILLINが、4月12日、Zepp DiverCity Tokyoにてファイナル公演を迎えた。

 

映画『2001年宇宙の旅』に使用されたことで有名なクラシックの名曲「ツァラトゥストラはかく語りき」をオープニングSEに、メンバーが登場。先頃のインタビューで「瑠璃色といったら地球をイメージする」(G.千聖)「宇宙から地球を見たらほとんど青だし、地球から外を見たとしても空は青い」(Vo.HAKUEI)と話していたことからも、このステージにふさわしい序章だ。そして、意外にも最新アルバムの楽曲ではなく「イナズマ」(2001年発表)で幕を開けると、続けて投入されたのは『瑠璃色のプロヴィデンス』の中で1、2を争うハードな楽曲「記憶の固執~融けゆく時間~」。結成当初から変わらないPENICILLINの“勢い”を感じさせてくれる新旧の楽曲(とは言っても1992年から活動をしている彼らの歴史からすると“旧”でもないが)の連投は、この後繰り広げられる極彩色の世界への入口に過ぎなかった。

 

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ライブはもちろん『瑠璃色のプロヴィデンス』の楽曲を中心としながら展開されていく。「人が生まれて一番最初に受ける温かさを書いた」とHAKUEIが語った「優しい声」では、冒頭に、音源には収録されていない千聖の情感たっぷりのディープなギターが奏でられたこともライブの醍醐味。さらに、ステージは様々な場面を経ながら、千聖曰く“北斗神挙の百裂拳くらい”のO-JIROのドラムが炸裂する「快感∞フィクション」を境に、ますます熱を帯びていく。そして、PENICILLINが元来持つポップな一面を堪能させてくれる「天使よ目覚めて」(1996年発表)が本編ラストを彩り、メンバーはひとたびステージを後にした。

 

アンコールを求める声が鳴り響きステージの幕が開くと、そこにはなんとオーケストラが。思わず場内は驚きにどよめいたが、それはすぐに喜びの歓声へと変わった。そしてアルバムの1曲目を飾る温かなバラード曲「少年の翼」がオーケストラをバックに奏でられ、オーディエンスからは拍手が湧き起こった。続けて、代表曲「ロマンス」をオーケストラとの共演で披露。そんなスペシャルな演出で、ツアーの最終公演を更に特別な一夜へと導いていった。さらに満場の歓声に応え、最終的にトリプルアンコールとなったこの日。ラスト3曲は怒濤のハードナンバーの強襲でメンバーとオーディエンス双方の熱が充満、まさに完全燃焼でこの夜のステージは幕を閉じた。

 

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ちなみに、終演後メンバーに話を聞いたところ、ラスト3曲はその場のノリで決めたそうだ。千聖が「ジローさん大変だったよね」と笑いながら話すこの感じも、なんともPENICILLINらしいと思った。

 

強烈な個性が重なり合って完成されるPENICILLINという刺激的なバンド。この日のMCで「今年22周年で、19歳だったO-JIROくんも41歳です。十代、二十代、三十代、四十代とPENICILLINをやっていることになります」とHAKUEIが語っていた。気の早い話だが、3人が還暦を迎えてもPENCILLINはPENICILLINで居続けてほしいと思ったし、きっと居続けてくれるに違いない、そんな気がした一夜だった。

 

◆セットリスト◆

SE. ツァラトゥストラはかく語りき/リチャード・シュトラウス(2001年宇宙の旅)

01. イナズマ

02. 記憶の固執~融けゆく時間~

03. 幻想カタルシス

04. 秘蜜のデザート

05. プリンセス アカデミー

06. ファンタスティック・ファンタジー

07. LOVE DRAGOON

08. バラ

09. 優しい声

10. 限りなき夢 限りある春 闇を彩り 満ち欠ける月

11. シリウス

12. 聖・MARIAN HURRICANE

13. 快感∞フィクション

14. Justice

15. Rosetta

16. 天使よ目覚めて

 

EN1

17. 少年の翼

18. ロマンス

19. Quarter Doll

EN2

20. Imitation Queen

EN3

21. FOR BEAUTIFUL MAD HUMAN LIFE

22. Desire

23. Fly

 

(文・金多賀歩美)