ライブレポート

2012.11.5

geek sleep sheep@Umeda CLUB QUATTRO

「QUATTRO MIRAGE VOL.5」

 

 

ギター&ボーカルにMO’SOME TONEBENDERの百々和宏、ベース&ヴォーカルに凛として時雨の345、そしてL’Arc〜en〜Cielのyukihiroがドラムを担う、異色にして最強の布陣といえる3ピース・バンド=geek sleep sheepが、梅田クラブクアトロにて実質的な初ライヴを敢行した。“実質的”というのは、今年8月16日に行われたオールナイト・イベント「acid android in an alcove vol.5」で既にゲリラ的ショート・ライヴを披露していたから。深夜の川崎クラブチッタを沸騰させたあの衝撃的ステージから約3ヵ月、今度は約50分のフルセットで再びオーディエンスを熱狂の渦に巻き込むこととなった。

 

定刻の19時を少し回ったころ、揃いの白パジャマをまとったgeek sleep sheepが登場。既にフロアは満杯で(中には物販でゲットしたと思われる「三匹の羊Tシャツ」を着込んだファンの姿も!)、SEをかき消すほどの大歓声がバンドを迎える。高まる高揚感のなか、百々のギター・ストロークを筆頭にグルーヴィなセッションがスタート。yukihiroの軽快なドラミングが心地よく観衆を揺らし、一転、重厚かつ狂気じみた3コードのグランジ・ナンバーが勢いフロアを加熱。続くMy Bloody Valentineのカバー「When you sleep」では、桃源郷へと誘うようなドラッギィかつドリーミィな景色を広げる。始動間もないとはいえ、さすがは歴戦のキャリアを積んだ猛者たち。そのアンサンブルは強固にして切れ味鋭く、百々と345のツイン・ヴォーカルも鮮やかなコントラストを描いて観る者を魅了する。また、3人の間にはバンドを無邪気に楽しんでいるような初々しいムードもあって、yukihiroが曲を勘違いして仕切り直すなど、微笑ましいシーンも見られた。

 

この夜プレイされた10曲のうち過半数がオリジナル曲で、いずれも80〜90’sオルタナティヴ・ロックからの影響を独自に昇華させたもの。中でも鋭角的なギターとトリッキーなリズムが印象的なナンバーと、ラストに披露された幻想的かつ躍動感に満ちた楽曲は、このバンドの無尽蔵のポテンシャルを感じさせた。「まだまだひよっこバンドなんで」と百々が謙遜気味に話していたが、あるいは今後とんでもないモンスターに化けるかもしれない――そんな胸の高鳴る予感すら抱かせて3人はステージを後にしたのだった。

 

geek sleep sheepのネクスト次なるライヴ出演は、年末12月27日に日本武道館で行われるイベント「DECEMBER’S CHILDREN」。凛として時雨、TK from 凛として時雨、9mm Parabellum Bullet、MUCCなど錚々たる共演者の中で3人がどんなステージを見せるのか、ぜひその目で目撃してほしい。

 

 

 

(文・奥村明裕/写真・岡田貴之)

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