ライブレポート

2012.10.3

TETSUYA@渋谷公会堂

TETSUYA LIVE 2012 “THANK YOU” [2日目]

 

 

迎えた二日目。この日はTETSUYAのバースデイであり、DVD『LIVE SELECTIONS 2010-2012』の発売日でもある。祝福ムードが立ちこめた場内に轟くギターリフは、初日のエンディングを飾ったあの「Are you ready to ride?」だった。オープニングから全開のロックンロールパーティ。続く「EDEN」「TIGHTROPE」「guilty」はよりスリリングに、よりパワフルに迫りくる印象。ファンの熱気にも凄まじいものがあった。

 

また初日と同様に、さすが百戦錬磨のミュージシャンが勢揃いしているだけあって、そのステージはセッションではなく、一体感を土台にしたバンドサウンドだった。Juicy-Bananasの演奏力はハンパなく、ライヴならではのパワー感が増幅されて、TETSUYAのヴォーカルも迫力に満ち溢れていた。

 

もちろん中盤に披露された「REVERSE」や「In My HEART」などの聴かせるミディアムチューンでは、その正確無比なヴォーカルに耳を惹きつけられる。昨年のL’Arc~en~Cielオフィシャルインタビュー時、「ピッチに関してはもう病的というか。ソロのレコーディングやライヴで徹底的に耳が鍛えられた」と語っていたが、ヴォーカリストとしてのTETSUYAの安定感には驚きを禁じ得ない。スケールの大きなナンバーから激しいパフォーマンスを伴うアッパーチューンまで、以前よりずっと表現力を増してブランクなど微塵も感じさせない仕上がりをみせる。

 

TETSUYA本来のポップでドラマティックな楽曲が眩く場内を染めた後半は、もはや視覚や聴覚を超えて、サウンドが身体の内側に響いているかのように客席が鼓動した。しかも1曲1曲が楽曲としての深みを持っているからこそ、そのカラーはより鮮烈に、そして多彩に輝く。勢いに乗った「蜃気楼」はステージと客席との掛け合いコーラスが繰り広げられ、「15 1/2 フィフティーンハーフ」は、初日に引き続き感動的な本編ラストナンバーとして光に溢れていた。

 

 

興奮冷めやらぬインターバル後のパフォーマンスが始まると、TETSUYA自身も「ダマされた!」と思わずもらしたサプライズが。「Roulette」の曲終わりで、突如、ハッピーバースデイのピアノが鳴り響いたのだ。これには客席の大合唱が沸き起こる。そして最後のMCでTETSUYAはこう語った。「今回のライヴタイトルに「THANK YOU」って付けたのも、これがラストライヴになってもいいかなって。心が折れかけてたんですけど、このメンバーでリハーサルをして、自分の歌を歌うと……俺の歌詞って結構ポジティブやん。歌いながら、“そうやんな、もうちょっとがんばろう”って。昨日今日とライヴをやって、すごく楽しくて。またみんなに会いたいなと。自分の歌詞に励まされながらこの先のことを考えたいと思います(笑)」。場内に鳴り響いた万雷の拍手が、TETSUYAの瞳を虹色に輝かせ、この夜のテンションも最高潮に達した。渋谷公会堂2Daysを締めくくるラストナンバーは、2Daysのオープニングナンバーでもあった「流れ星」だ。1人1人の心に歌いかけるようなTETSUYAの歌。場内をしっとりと染めるミディアムチューンに思わず涙するファンの姿も見受けられる。そして、“僕たちは始まりに戻って行くんだね”という歌詞に導かれて、また新たな夢と希望の楽園が幕を開けるだろう。その日まで、TETSUYA自身も「2010年から2012年までの僕の活動の加勢大周です……集大成です」と太鼓判を押したDVD『LIVE SELECTIONS 2010-2012』を見ながら待つのが良いだろう。

 

 

◆セットリスト◆

01. Are you ready to ride?

02. EDEN

03. TIGHTROPE

04. guilty

05. Can’t stop believing

06. Pretender

07. empty tears

08. lonely girl

09. REVERSE

10. In My HEART

11. SCARECROW

12. THANK YOU

13. wonderful world

14. WHITE OUT

15. 蜃気楼

16. 魔法の言葉

17. 15 1/2 フィフティーンハーフ

18. LOOKING FOR LIGHT

19. Roulette

20. Fantastic Wonders

21. 流れ星

 

 

(文・梶原靖夫/写真・今元秀明、緒車寿一)