ライブレポート

2011.11.13
SuG@NHKホール
SuG Oneman Show 2011「VIP POP SHOW.」

 

 

“SuGがバンド史上最大キャパシティーのNHKホールでワンマンライブに挑む”——5月のツアーファイナルでの発表から半年を経て、ついに迎えた当日。新たなステージに向かう彼らの姿を見届けるために、各地から集ってきたであろうファンが会場を埋め尽くしていた。場内のざわめきや、開演を待ちわびるような空気からも、今日がSuGにとって大きな意味を持つ日なのだということを感じさせられる。

 

そんな特別な夜のテーマは、ずばり“エンターテインメント”。足を運んでくれたオーディエンスを思いっきり楽しませたい! というメンバーの気持ちが、いたる場面で感じられるライブとなった。

 

ステージ背面に設置された大きなスクリーンに、Vocal 武瑠によく似た(?)金髪口髭の謎めいた男性が映し出され、彼の呼び込みでメンバーが登場! 今日のライブは口髭男の番組プログラムで、SuGはそのゲストとして招かれた、ということらしい。初っ端から最新曲の「Toy Soldier」がお披露目となり客席のテンションは早くも急上昇。「Block Party MonstAr」では、まだ3曲目にもかかわらず会場が揺れるのを感じるほどの盛り上がりとなった。

 

「俺たちSuGはお前たちの楽しむ顔だけを見に来ました! お前たちも一瞬も目をそらすなよ!」という武瑠の言葉から、さらにアガる曲が畳みかけられ「Crazy Bunny Coaster」での加速度はまさにジェットコースター級に。5人の放つ音がオーディエンスの心を掻っ攫て駆け巡る。

 

個人的に印象に残ったのは次の一幕だ。ひと呼吸おいた武瑠が、高校時代にNHKホールで観たライブや当時抱いた想いを振り返りつつ、今日ここに立てたことへの感謝の言葉を伝える。そして会場中を見渡しながら「今、目の前にある景色を思って付けたタイトルです」と、奏でられたナンバーは「きらきら」。淡いブルーの光が照らす中で大切そうに紡がれるメロディー、それに込められた想いを余さず感じようと観客はじっくり聴き入っている。

 

続く「無条件幸福論」ではスクリーンに一足早く雪が舞い、歌声が語りかけるように響く。「きらきら」に込められたのが“感謝”だとしたら、「無条件幸福論」からは感謝した上での“愛”を感じた。

 

口髭男のMCで雰囲気ががらりと変わり、メンバーのソロコーナーへ。shinpeiのドラムソロから、masatoのギターとChiyu(Bass)のサックスが加わったセッションになり、そのクールさに目を奪われていると、ステージ後方の壇上に武瑠とyuji(Guitar)の姿が。武瑠のボイスパーカッションとyujiのDJでバトルを繰り広げ、2人のおどけた仕草や表情に客席からは笑い声と歓声が上がった。

 

そこから始まった後半戦は、場内を一気にハッピーな色に染め上げた「☆ギミギミ☆」や、ヘヴィーで攻撃的な「heavy+electro+dance+punk」など多彩な楽曲が次々にプレイされ、ホールの中の熱量はぐんぐん右肩上がりに。メンバーがはっちゃけてステージを走り回り、観客は跳んだり頭を振ったりと曲に合わせて思い切りノっている。ファンを楽しませるのは勿論、自分たちも一緒に全力で楽しむのがSuG流のエンターテインメントなのだと感じた。そう、笑顔は伝染するのだ。キラーチューンの「LOVE SCREAM PARTY」「小悪魔Sparkling」の流れで、会場中がゴキゲンになって本編が終了となった。

 

アンコールではコメディ仕立ての物販紹介で笑いも挟みつつ、メンバーそれぞれがこの公演にかける想いと、応援してくれる全ての人へ向けた感謝を語ってくれた。そこで武瑠の口から吐露された、満席に出来なかったことへの悔しさ。「正直めちゃくちゃ悔しいけど、俺たちはヘヴィポジティブロック、無理矢理前向き!」、ライブでまた先に進み続ける力を貰っていると告げると、幾度も背中を押されたという「Vi-Vi-Vi」を披露。「dot.0」ではセツナポップな曲調と今日という日の終わりの気配に、立ち尽くしてステージに見入っているファンの姿も見られた。

 

ダブルアンコールの「俺式 Continue」で再び暴れ倒した後、武瑠が叫んだ——「俺たちSuGはもっともっとでっかくなりたい! こんな面白いことやってるやつがいるんだって知らせたい。そしてずっと部屋に引きこもってるやつに、こんなやつらなら会いに行きたいって思ってほしいから! みんな手を貸してくれ!」——懸命に伝えられた志、強がりのうしろにあるのは単に弱さではなく、不器用な優しさなのかもしれない。ラストを飾った「39GalaxyZ」では銀テープがきらめき、大きなシンガロングが響く中でピースマークのフラッグが翻った。

 

嬉しさも悔しさも楽しさも、全部むき出しで全力のライブを見せてくれたSuG。この夜の公演はきっと彼らのマイルストーンになるだろう。ステージからのきらめく景色を胸に、この先も破天荒なまま道を切り拓いていって欲しい。

 

◆セットリスト◆

01. Toy Soldier
02. Life♥2Die
03. Block Party MonstAr
04. Fast Food Hunters
05. 16bit HERO2
06. Crazy Bunny Coaster
07. きらきら
08. 無条件幸福論
09. #9 garbage
10. L.E.D. Ghosty
11. mad$hip
12. KARMA DISCORD
13. ☆ギミギミ☆
14. CALL NUMBER
15. ID fudge factor
16. heavy+electro+dance+punk
17. LOVE SCREAM PARTY
18. 小悪魔 Sparkling
 
EN1. NO OUT NO LIFE
EN2. Vi-Vi-Vi
EN3. dot.0

WEN1. 俺式 Continue
WEN2. 39GalaxyZ