ライブレポート

2011.10.08
ゴールデンボンバー@Zepp Tokyo

Zepp全通ツアー 2011“やればできる子”

 ゴールデンボンバーの全国ツアーの東京公演2日目。前日には日本武道館・大阪城ホール公演の発表も行い、すさまじい勢いでシーンを荒らしているビジュアル系エアーバンド、今宵はどのように観客を驚かせるのだろうか。

 

違法ダウンロードをテーマに制作したVTRをプロローグに携え、ライブは幕を開ける。『女々しくて/眠たくて』のオリコン4位獲得を祝うが、10年前の4位とは枚数が雲泥の差であることに失望したメンバー。そして音楽業界を悩ませる敵を打倒するかのごとく放った「僕クエスト」で本人らが登場、本編がスタート! 赤と青の照明に包まれて登場したVo-caruの鬼龍院翔の「Zepp、お待たせ!」というかけ声を合図に、1曲目にして客席がヘッドバンキングの嵐に。

続いて早くもDoramu(暫定)の樽美酒研二がズボンを脱ぎ出した「Sick Lady たぶん…」、客席全体の“元カレ殺ス”シャウトがインパクトを放つ「元カレ殺ス」と、人気曲の連続に客席は大興奮、床が地鳴りのように揺れ動く。

 

MCでは、メンバー紹介と共にGita-・喜矢武豊の「草食系男子なんです…」という意外な告白が。喜矢武の衝撃告白の後にはとんでもない演出が起こるのが定番だが、今回の告白は果たして何の伏線なのだろうか…?

 

続いた「抱きしめてシュヴァルツ」では、鬼龍院も思わず「まあ綺麗…」と目を細めるほど、ルミカライトがきらきらと客席に瞬く。と思うと、間奏から次の曲「また君に番号を聞けなかった」にかけて、草食動物のキリンに扮した喜矢武が登場! 重そうにどっしり歩きながらも、思いを素直に表現できないという草食系の喜矢武は、「肉食になりたい」という思いをステージ上で炸裂させる。終盤には段ボールで作ったであろう首が折れるなどハプニングもありつつ、同じくキリンに扮した樽美酒と愛の抱擁を交わし2匹(人?)のキリンは幸せそうにステージを去っていった。

    

 

 

 

切ない男心を綴った新曲「いいひと」や「トラウマキャバ嬢」などを挟み、定番の寸劇タイムへ。今回は、アイドルを目指すキリリン(鬼龍院)とユタカ(喜矢武)のサクセスストーリー。事務所の女社長(樽美酒)とマネージャー(Be-su・歌広場淳)の危ない恋模様も交えながら、「愛してると言えなくて」「いつもと同じ夜」と切ないナンバーを声高らかに披露していった。

そして、寸劇の一番の見所であろう、80年代風のアイドル衣装を纏ったキリリン&ユタカが、これまた80年代の歌謡曲風にアレンジした「もうバンドマンに恋なんかしない」を歌い踊る場面。昔のアイドルを彷彿とさせるキュートな振り付けに黄色い歓声が飛び交い、まるで大手アイドル事務所のコンサートさながらであった。

 

そして本日2曲目となる新曲「酔わせてモヒート」。観客全員、ここで初めて耳にした曲なのに、唯一の常識人(?)…であるはずのメンバー・歌広場の丁寧なフリ指導のおかげで、すぐに会場は1つに。そしてラストに向けて、「君といつまでも」「毒グモ女(萌え燃え編)」、ファンと歌い上げる「イヤホン」と、今の彼らの勢いをそのまま凝縮したような、パワフルかつコミカルなパフォーマンスが繰り広げられていた。

 

「ちょっと古いV系を見せてやるよ!」と、ラストスパートへの発破を掛けた鬼龍院。ビジュアル系好きならテンション上昇すること必至の「†ザ・V系っぽい曲†」のイントロが流れると、3000人もの観客が、この日一番激しいヘッドバンキングで心の奥底のバンギャル魂を目覚めさせていく。会場全体からの「ゴールデンボンバー演奏しろ」コールという壮観を目の当たりにし、彼らがもはや単なるエアーバンドではない、未知なるエンターテインメントを創り上げていく4人の“やればできる子”たちなのだということを再認識することができた。

 

アンコールでは、「今夜はトゥナイト」「今夜も眠れない(病的な意味で)」といった比較的新しい楽曲陣で2011年のゴールデンボンバーを総決算、そして欠かすことのできない名刺代わりの一曲「女々しくて」を踊り切り、ラストを晴れやかに彩った。

 

様々な趣向を凝らした企画ライブを年末に行ったのち、来年1月には日本武道館・大阪城ホール公演という大舞台が決定しているゴールデンボンバー。

音楽業界のタブーを次々と犯していく刺激的な芸当は制約のないインディーズならではだが、大舞台では一体何をしでかしてくれるのか。そんな病みつきのスリルを提供してくれる4人の“やればできる子”、彼らが描く未来は、もうそこまで来ている。

 

 

◆セットリスト◆

01.僕クエスト

02.Sick Ladyたぶん…

03.元カレ殺ス

04.抱きしめてシュヴァルツ

05.また君に番号を聞けなかった

06.いいひと

07.トラウマキャバ嬢

08.まさし

09.愛してると言えなくて

10.いつもと同じ夜

11.もうバンドマンに恋なんてしない

12.幸せな歌

13.酔わせてモヒート

14.君といつまでも

15.毒グモ女(萌え燃え編)

16.イヤホン

17.†ザ・V系っぽい曲†

 

EN1.今夜はトゥナイト

EN2.今夜も眠れない(病的な意味で)

EN3.女々しくて

 

W EN1.亀パワー

 

(文・竹村千代子)