ライブレポート

2013.12.27

ViViD@Zepp DiverCity

LIVE 2013「OVER THE LIMIT~genesis~」

 

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約1年ぶりとなるシングルのリリース、バンド史上最長の41本にわたる超ロングツアーの実施と、2013年はこれまでとは一線を画す活動を展開してきたViViD。

そんな彼らが、今年の集大成として2Daysライブを実施した。

1日目は、〈爪痕〉を意味する「OVER THE LIMIT~scars~」、2日目は、〈創生〉〈進化〉を意味する「OVER THE LIMIT~genesis~」。ライブバンドの名に恥じない最強のパフォーマンスで確かな〈爪痕〉を残した前日とは趣を変え、この日はセットリストのほとんどを未発表曲で構成するという全く新しいテーマが掲げられた。

 

真っ白な衣装をまとったメンバーがステージに姿を現すと、興奮と緊張に満ちたフロアから歓声が沸き起こる。

幕開けは、12月8日に配信されたばかりの新曲「THEATER」。赤いライトの下、ギター陣の激しくも美しいユニゾンで劇的にスタートを切った。

 

そして、ここから怒涛の新曲ラッシュとなる。怜我のギターとシン(Vo)の伸びやかな歌声で始まった「Ignition」は曲中で鮮やかな展開を見せ、零乃のテクニカルなギターとリズム隊の疾走感あふれるサウンドが秀逸な「HORIZON」は新たな名曲誕生を確信させる。

 

切ないリリックを透明なファルセットで歌い上げた「青い月」、流麗な旋律と重厚なサウンドが絡み合う、シンが主演を務めた舞台『鬼切姫』の主題歌「天音」。これまでよりも一段と深みを増した楽曲たちは圧巻で、最後の一音とともに会場が闇に包まれると、惜しみない拍手が送られた。

 

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この日、初となるMCで、

「これが、俺たちがみんなに届けたかった曲たちです。最高だろ?」

といたずらっぽく笑ったシンは、客席からの歓声に「初めての試みで心配していたけど、安心しました」と嬉しそうな表情を浮かべた。

 

さらに新曲は続く。和やかな空気から一転し、真っ赤なライトとへヴィなサウンドに彩られた「Illume」、続く「Little Dreamer」では、これからのViViDを象徴するような〈新しい時代〉〈さあ始めようか〉といったポジティブな言葉をポップに奏で、ラストの「Winding Lord」へ。

9曲に及ぶ新曲のみの本編を終え、ひときわ大きな声でシンが発した「どうもありがとう!」というシンプルな感謝の言葉に、彼らのオーディエンスへの思いが込められていたように思う。

 

アンコールは全員が黒のトップスで登場。ガラリとモードを変え、今度は彼らの代表曲で攻める。

「Take-off」のイントロでは大歓声が沸き起こり、「キミコイ」で銀テープが舞うと、目もくらむような閃光の中、「Vanity」「Ride on Time」で文字通り会場を揺らしてみせる。本編とは違ったリラックスした表情を浮かべたメンバーの笑顔と、客席の一体感が実に印象的だ。

 

「心から幸せです」

そう切り出したシンは、2013年を振り返り、彼らが武道館で感じたという力不足と、それを少しずつ埋めていったことを語った。そして、

「こんな幸せなライブができて、俺たちはこの先、一切ぶれることはない」

と力強く宣言し、〈もう迷わない〉という歌詞に彼らの決意が込められた2月5日リリースの新曲「光-HIKARI-」を披露。力強く、鮮やかな光が満ちる楽曲で2013年を締めくくった。

 

この日、バンドの着実な進化と、その未来の一片を見せてくれたViViD。

終演後には2月のアルバムリリース、さらに、これまでを上回る会場でのライブを予感させる謎めいた告知も流れ、彼らの大きな飛躍が暗示された。

「2014年ぶっ飛ばしていくぞ!」そんなシンの言葉に、期待は高まるばかりだ。

 

(文・後藤るつ子)